オーストラリアヘラサギ(Platalea regia) Royal Spoonbill
―ここは夕方の海岸。
日が陰って涼しくなったためか、海沿いの遊歩道は散歩やランニングをする人達が沢山行き交っている。
遊歩道に面した干潟もまた、夕方の、しかも干潮から満ちる方へ潮が動くタイミングによりいつも以上に鳥達でごった返していた。
冬羽のオーストラリアヘラサギ達は5、6羽で並んで、首をリズミカルに左右に振りながら餌を探して歩いていた。オーストラリアヘラサギ達はそのうち皆で立ち止まり、その自慢の嘴で羽を梳くように丁寧に、羽づくろいを始めた。
クロサギ(Egretta sacra sacra) Eastern Reef Heron
いよいよ干潟が狭まり出すと、干潟中の鳥達が陸側の少ない泥部に集まり出して、凄い密度になる。
干潟のクライマックスだ。
ホウロクシギやオオソリハシシギは比較的水深のある場所にまだ居て、チュウシャクシギ、キアシシギ、アオアシシギ、ソリハシシギ、オバシギはそれらよりも陸側、沢山の小さなトウネン達はほとんど水深の無い場所をせわしなく動き回っていた。
満ち潮で海になった場所にはどこからともなくコアジサシとオオアジサシが飛んできて海面に飛び込み魚を捕らえる。
すると今度は海面の上空高くをシロハラウミワシとカンムリミサゴが旋回し始めた。
ズグロトサカゲリ(Vanellus miles miles×V.m.novaehollandiae) Masked Lapwing
このズグロトサカゲリは今まで紹介してきた個体と違って側胸に黒色の帯が見られるけれど、これがやや不明瞭なことから、おそらく南部亜種(V.m.novaehollandiae)との雑種。
チュウダイサギ(Egretta alba modesta) Eastern Great Egret
チュウダイサギは世界的にはダイサギとは別種で、例えば手元のオーストラリア図鑑には 「Ardea modesta」 とある。
サルハマシギ(Calidris ferruginea) Curlew Sandpiper
シギチで賑わう泥の上。
細くて下方に湾曲した嘴がシャープな印象のサルハマシギ達はもう食事が済んだ様子で、一箇所に集まって休んでいた。
メダイチドリ(Charadrius mongolus) Lesser Sand Plover
オオメダイチドリに混ざって、もう夏羽になりつつあるメダイチドリもいた。
ここのメダイチドリは亜種モウコメダイチドリ(C.m.mongolus)だと言われている。
巨大でトウネンなんかよりも明らかに大きなオオトビハゼ属の1種(Periophthalmodon freycinet)がこのメダイチドリ達を蹴散らした頃、太陽は沈んでいった。
【2010/03/14/オーストラリア Cairns,Australia;Mar. 2010】
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