花追い放浪記

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タキユリ コウの花図鑑

2024-07-20 | コウの花図鑑

7月に見つけた野草の花

 

タキユリ(崖百合)

 Lilium speciosum Thunb. var. clivorum S.Abe et Teruo Tamura

 

ユリ科 ユリ属

花 期 : 7~8月

生育地 : 海岸や山地の崖地、岩場

分 布 : 和歌山県、四国、九州

RL指定 : 環境省絶滅危惧Ⅱ類

撮 影 : 7月~8月 長崎県

 

タキユリは、カノコユリと区別しないのが、最新の認識だと聞き及んでいた

しかし、いまだにYlistにも環境省のレッドリストにも、両者を区別して掲載している

Lilium speciosum(カノコユリ)

Lilium speciosum var. clivorum(タキユリ)

学名をみると、タキユリはカノコユリの変種となっている

 

タキユリに関する論文は見当たらず、その形質、生態について調べる事ができなかった

一説によると、タキユリとカノコユリの区別点は、柱頭の形状だという事だ

 

タキユリの柱頭は切形

下図のごとく、柱頭が平な形をしている

 

それに対して、カノコユリの柱頭は頭状

下図のごとく、柱頭が丸い形となっている

 

両者を区別しないという根拠は、分子系統解析の結果を受けての事であろうか?

論文を見つける事ができないので、私にはその真否は判断できかねる

 

崖から垂れ下がるように生えている姿が、名の由来のようである

 

草丈1~1.5m程の単子葉類、多年草で原種のユリの一つ

葉は互生し、線形で長さ10cm~18cm、革質で艶がある

花被片は白ないし淡紅色で内側に赤い斑点があり、径は8cm~10cmで反り返っている

花被片の基部には多数の突起がある

雄しべは6本、雌しべは1本、果実は蒴果

学名のspeciosumは「美しい」という意味

鱗茎は食用になり、また生薬では百合(ひゃくごう)といい、滋養強壮、利尿、咳止め、解熱、消炎などの薬効がある

初版 2014年7月27日

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