花追い放浪記

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黒髪山 タカネマンネングサ

2018-06-20 | 藪漕ぎ クライミング

6月17日 日曜日 梅雨の晴れ間の絶好の登山日和に黒髪山へ出かけてみました。

黒髪山系にはあちらこちらに多くの岩場があり、そこには興味深い植物が生息しています。

この時期、岩場の花の代表格はマンネングサの仲間でしょう。

黒髪山系の岩々はウンゼンマンネングサが一大帝国を築いているといっても過言ではありません。

実は絶滅危惧種のウンゼンマンネングサなのですが、こと黒髪山では大変多く自生していて、他のマンネングサの取り付く島もない程。

その一大帝国の片隅で、タカネマンネングサが密かに自生する岩場があるのです。

例えるなら、世界的な大国を樹立した共産党との闘いに敗れた国民党が逃げ込んだタ○ワ○のようなもの。

ウンゼンマンネングサとの苛烈な生存競争に敗れ、小さな岩場に逃げ込んだタカネマンネングサ。

ここでは、ウンゼンマンネングサの侵略におびえながらも、独立国家を守り続けている健気なタカネマンネングサを見る事ができるのです。

という事で、早速藪漕ぎにて岩場へ向かいます。


サワハコベの可愛い花が咲いてますが、薄暗いので撮影が難しい。


藪蚊の攻撃もうっとうしいが、がんばって撮影




沢の源頭あたりに到達すると


花の終わったムヨウランを発見


タカネマンネングサの自生する小さな岩場に到着


この岩場には宿敵ウンゼンマンネングサの姿はなく、タカネマンネングサはのびのびと花を咲かせています


黒髪山系の岩場でウンゼンマンネングサ以外のマンネングサを見る事はあまりないのではないでしょうか?






このような希少な植物も自生しています




さて、今日の目的は達成しましたので、登山道に戻りのんびり登山を楽しもう


途中の岩場でヒナランを発見
日当たりの悪い場所では、まだ綺麗な花が残っている


環境省絶滅危惧ⅠB類


ツクシトウキは沢山花を咲かせている


こう見えて、環境省絶滅危惧Ⅱ類






遠くの岩壁にはクロカミランが自生している
環境省絶滅危惧ⅠA類
この時季でも結構きれいに咲いているものですね!!


こちらは、大繁栄しているウンゼンマンネングサ


環境省絶滅危惧Ⅱ類


葉は互生し、先端は鋭くとがっている
茎の基部には枯れた葉がついており、また茎および基部に近い葉が赤味を帯びている事が特徴






キツイ斜面を登って行き登山道に合流








イワガラミが沢山咲いている岩場もある


天童岩にて食事にしましょう


晴天の日曜日とあって、天童岩には沢山の人々


賑やかな雰囲気です


帰りは後の平から下山
例年ならツルアリドオシが咲いているはずだが、今年は一つも咲いてない


尾根の展望岩からの眺め










コクランはまだ開花初期でした






タバコのお花も咲いてました


今日は多くの人出で、にぎやかな黒髪山でした(=゚ω゚)ノ