7月に見つけた野草の花
オニユリ(鬼百合)
Lilium lancifolium Thunb.
ユリ科 ユリ属
花 期 : 7~8月
生育地 : 草地、畑、崖地、路傍、海岸
分 布 : 北海道~九州
RL指定 : なし
撮影 7月 大分県
2倍体のコオニユリが稔性を有し、種子で繁殖するのに対して、オニユリは3倍体で種子を生産せず、ムカゴで繁殖する
しかし、不思議な事に2倍体のコオニユリを花粉親とすると、減数分裂できないはずの3倍体のオニユリは結実し、雑種が発生する
ちなみに対馬には2倍体(75%)と3倍体(25%)のオニユリが存在し、3倍体のみが日本本土へ広がったという説がある
2倍体のオニユリはムカゴと種子の両方で繁殖するそうだ
オニユリの花粉は濃い赤褐色であるが、花粉の色は黄系が多い
しかし、オオイヌノフグリなど白色の花粉も多く、ダンギクやシデシャジンは青色、クサギは紫色と意外とバリエーションに富んでいる
花粉の色は花弁の色と同様、主にカロテノイドとフラボノイドに由来するが、花粉の色は花弁の色程多様ではない
しかし、花弁と同様に花粉の色も昆虫を引きつけるとの説があり、風媒花の花粉がカラフルではない事は、それを物語っている
そして、植物の色素は有害な紫外線を吸収する防御機構としての役割があるとされており、花粉でも同様な役割があると言われている
初版 2020年7月20日
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