7月に見つけた野草の花(大分県)
ミズチドリ(水千鳥)
Platanthera hologlottis Maxim.
ラン科 ツレサギソウ属
花 期 : 6~7月
生育地 : 山地の湿地
分 布 : 北海道~九州
RL指定 : 大分県絶滅危惧Ⅱ類
撮影 7月 大分県
ミズチドリのような湿性ランは、Ceratobasidiaceae、Tulasnellaceaeといった、かつてリゾクトニアと総称された腐生菌と共生している
つまり、湿地に積もった腐植物を分解する菌から栄養を得て生育する訳で、草原性の植物も同様である
このリゾクトニアと共生するランは多く、葉緑素を有するランのほとんどは、その性質を有する
リゾクトニア属の真菌は、いかなる環境で発達しても、有性生殖の段階は存在せず、無性生殖で胞子を作ることもない
また、周辺に植物がない場合は、死んだ有機物を栄養源として生活する腐生菌となる
ミズチドリは、湿地を好むラン科の多年草で、大きなものは草丈1mを超える
茎の下方の葉は10~20cm程で4~6枚が互生し、上の葉は小さくなる
花茎には明確な稜が見られ、そこから伸びる花柄はねじれており、苞は線状で披針形
花の側花弁は背萼片の下に沿うように伸び、側萼片は横から斜め下方向に張り出す
舌状に下方へ延びる唇弁は倒卵形で、側萼片とほぼ同長に見える。白く細長い距は、10mm程で斜め下へ垂れ下がる
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初版 2021年8月9日
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