to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

イルマーレ「韓国版」

2007-04-09 01:58:53 | the cinema (ア行)
海辺に建つ一軒家に備え付けられた郵便受けを媒介に、2年の時を隔てて存在する男女が手紙を交換し愛を育んでいくロマンチック・ラブ・ストーリー。

製作 2001年 韓国
監督 イ・ヒョンスン
音楽 キム・ヒョンチョル
出演 イ・ジョンジェ/チョン・ジヒョン/チョ・スンヨン/ ミン・ユンジェ

原題「IL MARE」はイタリア語で”海”
新築の海辺の家に引っ越してきた日に『イルマーレ』と名づけたソンヒョン(イ・ジョンジェ)は
夜になって郵便受けに消印の無い手紙をみつける。
恋人からの連絡が途切れたままこの家から引っ越していったウンジュ(チョン・ジヒョン)が、次の入居者に残したものだったが、「私はあなたの前の住人です」で始まる手紙の「イルマーレでの幸運を祈って 1999年12月21日」という文面に驚く。
なぜなら、自分が最初の入居者であり、今日名づけたばかりの家だったから・・・
そしてソンヒョンは1997年12月に生きていた。

桟橋の先にある、海の上に立つ家。桟橋を挟むようにしてクラシックな郵便受けと一本の木。柔らかな陽ざし・・・
どこかヨーロッパの島かと思える、プロローグの色彩が素敵

遠距離恋愛の心もとない日々の果てに、恋人を失い、
時の彼方からの優しい便りに、知らず知らずのうちにお互いを思いやる心から、求める恋心へ変わっていく。
  ウンジュ役のチョン・ジヒョンは、この作品が「猟奇的な彼女」「デイジー」より前の出演らしかったけど
  この役が一番似合っているのかも。
  でも、なぜか同じような役が多い気がする。前向きじゃない女の子の役?

建築家を目指す学生のソンヒョンは、7歳の時に父に捨てられた事で孤独の影を引きずっていたが、手紙を交わすうちに誰にも言えなかったその思いをうちあける。
そして彼女によって癒され、会いたいと思うようになる。
  けっして美男と言うほどではないこの若い俳優、韓国ではとても人気が高いとか。
  清潔感のある笑顔がとてもいい。
  ことさらに男らしさ、強さを強調しない、自然な一途さを感じさせる演出も良かった。
  どうしても韓国映画には、そういうオーバーな(過激な?)演出があって引き気味になるのだけれど
  これはそういう意味では韓国映画らしくない作品だと思う。

済洲島の美しい浜辺、
パスタでワイン
人間みたいな可愛いコーラちゃん
黄昏の中のイルマーレ
  とにかく素敵なシーンが随所にあって、二人の切ないラブストーリーを盛り上げます。

  散歩道でのミレニアムワインとか、コーラちゃんの事とか、
  今回も突っ込みはナシってことで、素敵なラブストーリーを楽しみました