to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ちーちゃんは悠久の向こう

2009-01-22 22:36:03 | the cinema (タ行)
死んでも、終わらない恋──
上映時間 94分
原作 日日日 『ちーちゃんは悠久の向こう』(新風舎刊)
監督 兼重淳
主題歌 奥 華子「空に光るクローバー」
出演 仲里依紗/林遣都/ 高橋由真/波瑠/中山祐一朗/永山菜々/飛田光里/堀部圭亮/西田尚美

ライトノベル界の新鋭・日日日(あきら)の同名原作を映画化した青春恋愛ファンタジー。
幼なじみのちーちゃんこと千草(仲里依紗)と、モンちゃんこと悠斗(林遣都)は子どものころから仲良しで、いつもずっと一緒だった。やがてそんな2人も高校に進学し、同じクラスになる。母親が家出し、酒浸りの父親と2人暮らしの悠斗にとって、昔と同じように千草と過ごす時間だけが唯一安心できる瞬間だったが……。(シネマトゥデイ)

コチラは、丁度1年前の公開時「バッテリー」の林遣都くんが出演しているって事でちょっと気になりつつも
あまり評判も聞かないまま忘れていた作品。
この頃は連続テレビで恭子ちゃんと共演していた仲里依紗ちゃんのことも知らなかったし。
でも、ティーンエイジャー向けという気はしましたがとっても爽やかで可愛い作品でした

原作も知らず、予告は目にする機会がなく、チラシも見ていなかったのがこれは幸いでした
ミステリー好きで謎解きにはかなり自信を持っている私が、、、やられました!
なめていました、、、やっぱ、子どもの映画なんだわあ~・・って、スミマセン~

でも、ゆるゆるデレデレのふたりがあまりにも可愛く、
高1というより中一という幼さで、、、、って、これも二人の時に限ってなんですけど。
何を書いてもネタバレになってしまいそうで、これはホント、
ポスターやチラシでさえネタバレしてんじゃないかと思うので、
劇場で観られた方よりもむしろ、何も知らずに観た私はラッキーでした!
これは原作者に、とっても興味を持ってしまいましたが、ライトノベルっていうところで、躊躇。

     

撮影時、ともに15歳だったメインのふたり♪
終わってみれば、千草役の仲里依紗ちゃんの甘えた演技にも納得
天真爛漫なちーちゃんといる時と、他のシーンで雰囲気のまるでちがう悠斗を演じた林遣都くんはやっぱり上手い
悠斗の父親役の堀部圭亮さん、暗すぎ~。で、怖いですよぉ(笑)セリフ殆どないし
ただひとり・・モンちゃんに言い寄るセンパイのセリフと演技は、、あれでいいのか?

でも、高校生版「木曜の怪談」的中盤までをただ楽しんで我慢していければ、
終盤に、きます!
奇麗に騙されてください(笑)そぅするとシアワセ

このラスト、私けっこう好きかも
こんなカワイイ作品で、実はポロリとなってしまったのですが、
それがどこだったのかはナイショです(笑)
  
ちーちゃんがはまって追いかける香奈葵高校の“学園七不思議”
ノートに書かれていた七不思議は(1)1年B組の花子さん(2)血染めのピアノ(3)呪いの階段(4)苔地蔵(5)体育館の安田さん(6)彼は誰の鏡。
そして最後の7つ目は、6つの不思議を全て体験した人だけにその願いを叶えてくれる“聞き耳桜”だった....。
++++++++++++++++++++
昨年コレにとってもよく似たアジア映画を観ましたが、
コチラの原作が、2006年には台湾で翻訳出版されていることから、

ジェイはこの作品(原作)にヒントを得たのだと思いました。
だから30歳にもなるジェイが、無理にも高校生だったのですね。。。
舞台を自分の出身校の音楽学校としたところが成功していましたが、
要となる部分や小物、メインの家庭環境とかシチュエーションなど
明らかにこの作品の心臓部分をパ○ってますね。
感動した作品だっただけにがっかりしました。長年温めていた企画というコメントも今となっては虚しいです。
そのことも含めたタイトルだったのかしら(苦笑)


イースタン・プロミス

2009-01-22 00:24:19 | the cinema (ア行)
ここでしか、生きられない。
製作国 イギリス/カナダ/アメリカ
上映時間 100分
脚本 スティーヴ・ナイト
監督 デヴィッド・クローネンバーグ
出演 ヴィゴ・モーテンセン/ナオミ・ワッツ/ヴァンサン・カッセル/アーミン・ミューラー=スタール/イエジー・スコリモフスキー

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のデヴィッド・クローネンバーグ監督とヴィゴ・モーテンセンが再びコンビを組んだ戦慄のバイオレンス・サスペンス。
クリスマスを控えたイギリス、ロンドン。助産婦のアンナが働く病院に、10代の幼い妊婦が運び込まれる。少女は、女の子を産んだ直後、息を引き取った。少女のバッグからロシア語で書かれた日記を見つけ出したアンナは、孤児となった赤ちゃんのためにと少女の身元を調べ始める。ロシア語の分からないアンナは、挿まれていたカードを頼りにロシア料理の店を訪ねる。そしてその店の前で、運転手だという謎めいた男、ニコライと出会うアンナだったが…。allcinema ONLINEより

マフィアの実態を描いたもの。主演のヴィゴ・モーテンセンが、色っぽいらしい(笑)
というぐらいの知識で観始めたら、これが初っ端から凄かった!
公開時に予感がしてパスしたのに、DVDでも目を背けたくなるシーンがぁ~

タイトルの「イースタン・プロミス」(東の約束)とは、英国における東欧組織による人身売買契約のことだそうで、
ロンドンの裏社会で暗躍する"法の泥棒"というロシアの組織のファミリー、
その組織の謎めいた運転手。
親切心から、孤児となった赤ん坊の身内を捜す助産婦が図らずも組織と絡んで起きる事件を追う、
男くさい作品でした。

マフィアものといえば「ゴッド・ファーザー」「インファナル・アフェア」「ディパーテッド」などが印象に残っているけど、
ロシアン・マフィアを描いた作品は初めてかも。
とつとつとした女性のナレーションが、繰り返し入るのですが、とても物悲しく
この男くさい作品に東欧諸国の貧しい女性の嘆きとなって、哀愁を与えています。

幼い少女の残した日記を、助産婦のアンナ(ナオミ・ワッツ)が手に入れて、訪れた先が悪の巣窟で・・
もう、ある程度先が読める展開でも心臓バクバク。
彼女が無謀に詰め寄るシーンは、「闇の子供たち」の宮崎あおいちゃんを思い出し、
思わず「バカ!」と言ってしまいました

主演のヴィゴ・モーテンセンの冷徹で、ミステリアスなニコライも予想通りでしたが、
その予想は、多分に願いのこもったものでしたが(笑)
ニヒルな容貌に、女性に対する優しさが不思議に似合っていて素敵でした。

強い父にコンプレックスを隠せない、キリル役のヴァンサン・カッセルも、
イカレた小心者の虚勢を張った男を熱演、凄まじかったです!

何度かクローズアップされるニコライの指のタトゥーは、サンクト・ペテルブルグの十字架で、
その刑務所に入っていた証しなのだそう。
日本でも昔、流人には腕に刺青を彫っていた習慣があったように、
ロシアでも犯罪者に刑務所内で彫られることが多かったというのがびっくり。しかも指だし

ロンドンの裏社会を舞台にした息苦しさ、怖さはありますが、
メリハリの効いたバイオレンス・サスペンス、
ラストについてはネタバレでニコライの本心について話してみたくなりますね