二人の音楽会

今日は母といっぱい歌を歌った。
いつも廊下を車椅子を押しながら二人で歌っているけれど、
今日は部屋へ戻ってからも、以前私が母の好きそうな歌をプリントしたのを見ながら歌った。

前はよく歌ってたけどこの頃あまり歌ってなかったいろんな歌。
『白い花の咲く頃』『東京ラプソディー』『宵待草』『庭の千草』『忘れな草をあなたに』
などなど。

『東京ラプソディー』を歌った時、母は「ああ、この歌ね…」って言って泣いた。
東京の懐かしい何かでも思い出したのかな。
この歌、東京はそんなに知らない私でもキュンとなりそうな良い歌だなあと思う。
『忘れな草をあなたに』のちょっとした私のエピソードを話した時も、嬉しそうにまたちょっと泣いた。

歌はやっぱりいいなあ。
いろんな気持ちを引き出してくれる。
母にはとっても良い刺激。
私にももちろん。

帰り際、毎日奥さんの所に来ているとっても優しいご主人に、
ニコニコしながら「音楽会は終わったの？」って言われた。
そう、今日は母と二人の音楽会。
楽しかったね。



今放送されていたNHKスペシャル「老人漂流社会」。
子供がいることでの老後破産の現実。
あまりにも悲しい。

今の社会の仕組みに大きな原因がある。
非正規雇用の増大。
福祉予算の切り捨て等。

私には子供はいないけれど、老後破産は他人事ではない。