京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

京都国立博物館「皇室の名宝」展

2020年11月07日 08時32分00秒 | 日記
 少し前になりますが京都国立博物館で開催中の「皇室の名宝」展にいって来ました。





皇室には今まで絵画を始め、工芸品、書跡など様々な名品が献上されて来ました。それらの作品は天皇陛下より国に寄贈され皇居内にある宮内庁三ノ丸尚蔵館で保管されています。その数およそ7千点、その一部は公開されています。





コロナの影響でチケットはオンラインでの販売のみで1時間当たりの観覧者を制限した対策を取られています。
おかげで(?)ゆっくりと観賞できます。

今回の前にも予約していましたが一度のみ変更できる日にも仕事になってしまいもったいない事をしました。

出品目録です








多くの出品がありますが目当ては伊藤若冲の「動植綵絵」。
元は若冲が京都相国寺に寄進した絵でしたが、明治維新の混乱期に皇室に購入してもらった絵画です。


「旭日鳳凰図」


動植綵絵のうち「牡丹小衾図」

動植綵図のうち「雪中鴛鴛図」

若冲の絵は離れて観賞するのは勿論ですが近くで見ると実に細かく繊細に描かれています。
彼の観察眼、根気、筆使いには驚きを感じます。


若冲のライバル円山応挙の「牡丹孔雀図」

写実主義の応挙の作品も一筆一筆が繊細です。
亀岡穴太の農家に生まれた応挙は口減らしの為に金剛寺に出されます。和尚が応挙の才能を見出し絵の勉強に出します。
やがて才能が開花し、円山派の祖になり多くの絵画を残しています。

昨年、京都近代美術館で開催された兵庫県香住町にある大乗寺の障壁画が公開されたのは記憶に新しいところです。



次回の特別展は「鑑真和上と戒律のあゆみ」です。





閉館ギリギリまで鑑賞し外は綺麗な夕焼けでした。

(作品の写真はミュージアムショップで購入した絵葉書からの転載です。)