和英特許翻訳メモ

便利そうな表現、疑問、謎、その他メモ書き。思いつきで書いてます。
拾った用例は必ずしも典型例、模範例ではありません。

舵角可変装置

2014-03-05 16:12:50 | 表現

「舵角可変装置」を何と訳すべきか?steering angle variable device?

何か変な気がする・・・。variableって、capable of being variedだし・・・。

"variable steering angle device"?

「舵角が可変の装置」って一体何?舵角を変化させる装置だったら「舵角調節装置」とか、「舵角制御装置」じゃないのかな~?

「舵角が可変の操舵装置」ならわかるんですけど。「操舵装置であって、舵角が(車速とかに応じて)可変」。

実施例の記載によると「舵角可変装置」は、「ステアリングギア比可変装置」とある。何すかそれ??

対応する英語はVGRS(variable gear ratio steering) systemとある。だったら「可変ギア比ステアリング装置」じゃないんすか~?ギア比が可変のステアリング(操舵)装置。

それから考えると、「舵角可変装置」はやっぱり「舵角が可変の操舵装置」なのかなあ~?じゃあ、variable steering angle steering deviceか。長いからvariable angle steering deviceと。しかし「操舵」とは言ってないから、やっぱり「可変舵角装置」(または「舵角可変装置」)で、variable steering angle deviceか。なんだ、最初と一緒やん・・・。

 

後記(7MAR2014):と、日本語原稿の用語を見てからの一連の当初の脳内反応をリアルタイム風に書いてみましたが、改めて考えると、「舵角可変装置」で何ら問題無いのかなぁ~、多分無いんだろうなぁ~、いや無いはずだよなぁ~と思います。要するに「可変」の位置が気になって、「舵角を変えるための装置」と言いたいのか、「舵角が変わり得る装置」なのかが疑問で、後者ならふつう「可変舵角装置」じゃないかと感じたわけですが、単なる思いこみだったのかもしれません(汗)。「可変」の英訳は通常variableだし、調節なんて言ってないし、内容から判断しても、「舵角が変わり得る、色んな値であり得る(capable of being variedな)(ステアリング)装置」であって、「舵角を変えるための装置」ではない。「舵角が可変・バリアブルな装置」、だから「舵角可変装置」・・・そうかぁ~。最終的に訳はvariable steering angle deviceとしました。じゃあsteering angle variable deviceじゃ悪いのかという疑問もあるんですが、いいのかなぁ~?

「長いから」云々は(できるかな?と)思い浮かんだだけで、当然そんな簡単な理由で切り捨てていいわけはありません。

原稿の尊重と、技術内容の把握が重要なのは言うまでもありません。

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上段FET、下段FET

2014-03-05 11:38:27 | 電気

車両用操舵装置【公開番号】特開2012-81935(P2012-81935A)

【0021】

「以下において、各相の一対のFETのうち、電源側のものを「ハイサイドFET」または「上段FET」といい、接地34側のものを「ローサイドFET」または「下段FET」という場合がある」

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当ブログの例文について

本ブログの「特許英語散策」等題した部分では、英語の例文を管理人の独断と偏見で収集し、適宜訳文・訳語を記載しています。 訳文等は原則として対応日本語公報をそのまま写したものです。私個人のコメント部分は(大抵)”*”を付しています。 訳語は多数の翻訳者の長年の努力の結晶ですが、誤訳、転記ミスもあると思いますのでご注意ください。