小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

高齢者の交通事故防止

2007年09月21日 | 社会
 今日から秋の全国交通安全運動が始まりました。期間は、今月の30日までです。今回の運動の基本は、高齢者の交通事故防止で、運動の重点は、①飲酒運転の根絶、②夕暮れ時と夜間の歩行中、自転車乗用中の交通事故防止、③後部座席を含むシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底、などです。
 全国交通安全運動が開始される直前、大分県内で飲酒運転の一斉検問を行ったところ、何と三名もの酒気帯び運転者が検挙されたとの報道がありました。この報道を聞いていた時、周りにいた数人が、「あれだけ厳しくなっているのに、懲りない人たちやなぁ」と異口同音に言っていました。
 ちなみに、当然の事ではありますが、交通安全に関する日本の法律の中で、飲酒運転に関する法規がだんだん厳しくなっています。諸外国の中では、一度飲酒運転に類する違法行為で検挙、逮捕などされた場合、一生自動車の免許を取得できないと言う国もあるそうです。その訳は、「アルコールを飲んだら、感覚が麻痺するということを理解できない人間には、運転をさせること自体危険だから」ということだそうです。ほんの出来心では済まされないということですね。
 先日は、バイクの駐輪場の料金を払うのがもったいないからと、飲酒運転で帰宅している途中事故を起こし、一生を棒に振るほどの制裁を課された人がありましたが、そういう人を見るたびに、日本には(交通事故などに限らず)「誰も見ていないなら」「自分ひとりくらい」という錯覚に陥る“悪しき文化”があることを嘆きます。
 ところで、前述の通り秋の交通安全運動では、特にお年寄りの事故防止が大きなテーマですが、本年9月17日現在の交通事故発生状況をみてみますと、事故総数は4,985件(昨年同期-246件)。その中で、死亡41件(-1)負傷者6,554人(-368)となっています。また、驚くべきは事故総数の約45%強が、大分市内で発生しているということでした。
 昨年に比べ、事故件数も死者も負傷者も減少しているのがせめてもの救いですが、高齢者の割合が多い事が心配です。また、事故に遭遇する高齢者の大半が、地域の老人会などに参加していないと言われており、その為、交通安全の法規などを知る機会が少ないともいわれています。高齢者を事故から守るならば、日頃から周りの人たちが高齢者と交わる機会を増やすこと、そして、一つでも二つでも交通安全の注意事項を知らせることだと思います。
基本的なことではありますが、それができていないところに、事故多発の原因が隠されているのではないかと思います。 
もう一つ。毎朝自宅近くの交差点で、児童・生徒の安全確保のため黄色の帽子と緑の腕章をして立っていますが、大人の交通マナーの悪さに、驚きます。私も実際に車を運転している時は、あのような運転になっているのではないかと、一面反省するときがあります。
 児童や生徒は、歩行者用の信号が変わるまで、朝のいっ時も時間が惜しいのに待っていますから、信号がかわると特に児童は、一斉に飛び出そうとします。そこに、信号が赤になっても交差点内に進入し、右折しようとする(スピードを上げた)乗用車が来ると、勢いぶつかりそうになるときがあります。とても危険な状況が繰り返されています。
男女を問わず、年齢を問わず先を急ごうとするドライバーが、やはり、「自分くらいはいいだろう」と勝手に判断して、車を走らせるところを見かけますが、そんなことから、もう少し児童生徒の安全を大人が考えなければならないのではと、毎日思いながら、交差点に立っています。