小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

お年寄りの不安・・・・

2008年11月17日 | 政治・経済
  「1万2000円もらうより、年寄りが入院して、症状が改善していなくても、三か月経てば退院して下さいと言われる様な事をなくして下さい。お年寄りを不安にさせない事の方が先決です。高齢者はそれが不安ですよ。」後援会活動で、地域を回っていて、そういうことを言われる方がいます。

 いま政府は、景気対策と称して、かつてやった〝地域振興券〟のようなことをやろうとやっきになっています。しかも、お年寄りと子どもには、ご丁寧にも8000円加算するともいいます。が、これは一年だけの対策でしかないことは、すでにご承知のとおりです。もっと違うお金の使い方があるのではないかと、みんな言っています。

 他にも問題がります。支給に当たっては、まず所得制限を設けると言い始めました。しかし、「その制限を採用するかどうかは〝地方分権だから、地方自治体が判断したらいい〟」と麻生総理自身が述べています。いったいどういう意味ですかね。

 これに、当の自治体は一斉に反発していますが、その挙げ句は〝高額所得者は辞退するようにしたらいい〟とも言ってのけました。

 ところで、麻生総理が、突然、二次の補正で経済対策なるものをカッコよく発表した日ことを覚えている方も多いと思いますが、記者会見で彼は、三ヶ所原稿を読み違えてしまいました。それは、記者会見を見ていてはっきり分かりました。

 本人の名誉のため詳細な内容は省略しますが、「実にお粗末だ」とマスコミも批判しているといいます。原稿の読み違えだけでなく、今では、その二兆円ともいわれる経済対策の中身と財源が批判にさらされ、開会中の臨時国会に提案できないでいるともいわれていますから、お粗末極まりないといわれても仕方がありません。

 それに、解散総選挙を迫る民主党に対し「今は、政局より政策」と言ってのけた麻生政府ですが、この言葉がどこかで泣いているような気がしませんか。〝鳴り物入りで出された自信策〟が政府内部で迷走を重ねているからです。

 麻生総理!本当にお年寄りのことを解っていたら、後期高齢者医療制度や社会保障制度をもっと真剣に論議し、抜本改革すべきではないのですか。自民党の真新しいポスターに「麻生がやりぬく」と記載しているではないですか。そして、自民党の総裁選挙のころ書いた、自身の論文にも「自分は逃げない」とお書きになったのでしょう。

 逃げちゃだめですよ。今の政治の現実から目をそらし、自らの政権の維持延命だけ考えていては。そんな支離滅裂な政治が、お年寄りの不安の種なのですから。