小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

何か変ん?

2011年04月22日 | 政治・経済
 今年で第17回になるそうですが、統一自治体選挙が後半戦に入っています。大分県内では、大分市と別府市の市長選挙、別府市・中津市・宇佐市・日田市・津久見市・杵築市の6市議会と、九重町・玖珠町の2町議会、姫島村の村議会選挙が実施されています。

 この中で大きな関心を呼ぶのは、やはり何といっても大分市と別府市の市長選挙だと思いますが、とりわけ大分市長選挙は、現職の釘宮ばん氏に前県議会議長を務められた新人が挑戦という構図になっています。

 この大分市長選挙で、何とも理解しがたい現象が起こっています。私は、首長選挙に、国会や地方議会へ大きな影響力を持つ政党は、原則として関与すべきではないという考え方でいます。それは、これまでの大分県で苦い経験があるからです。

 よく、「二元代表制」ということを聞くことがありませんか。地方自治体は、首長も議員も選挙で選ばれます。国は、衆議院議員から内閣総理大臣が選出されますから、基本的にその仕組みが異なりますし、地方議会とは違います。それが「二元代表」制です。

 大分の苦い経験は、かつて県議会自民党が圧倒的な議員数を持ち、かつ知事も自民党推薦でとなれば、双方さながら「癒着」状態でとなり、本来の趣旨である議会の「チェック機能」たるや惨憺たるものになることは当然です。そんな例がかつていくつもありました。

 代表的なものとして、「香りの森」という施設をあげることができますが、紙数に限りがあるので、詳細は省きますが、これは典型的な例と言えなくもありません。つまり、政党が首長選挙に関与すれば、首長の政策に「NO」を言わなくなるということなのです。

 こういうことから、民主党大分県連は、今回の知事選にも市長選挙にも組織として関与(推薦など)していませんし、そのつもりもありません。しかし、大分市長選挙で自民党は、自民党を離党したといわれる市長候補を、自民党として丸抱え状態で選挙しています。

 それも大分市の街づくりを政策論争する市長選挙に、自民党参議院議員(女性)や自民党総務会長(女性衆議院議員)、さらに、これも何とも理解しがたいわけですが、福岡選出の元総理大臣まで大分市内に招へいし、街頭演説を行っています。

 それでも自民党推薦の候補者は、「市民党」を名乗っていますから、なんだかよくわかりません。これは、かつての自民党そのもの以上の選挙戦術だと思いますが、なぜ、この大分市長選挙にこれだけ国会議員が動員されるのかが、疑問の中心点です。

 よく見てみると、自民党の(一部の方々の)戦略は、この大分市長選挙を衆議院選挙(第一選挙区)の「代理選挙」にしたいとの思惑でしょうか。選挙区の範囲もほぼ同様で大分市内が対象です。今回の市長選挙でどれだけ支持を獲得できるか「試して」いる?のです。

 そのため、国政選挙でもないのに、国会議員を大量投入してやっているとなれば、大分市民・有権者は、ここでしっかり考えなければなりません。一方の現職釘宮ばん氏は、「大分の街づくりは、市長選びから」と訴えていますから、本当に国政選挙とは無縁ですね。

 それにしても、大分にこられた国会議員の皆さんも気の毒です。「大分市の街づくりは市長選びから」という「争点」とは、まったく無関係に来られたのですから、これはやはり、彼らにとって、国政選挙(衆議院議員選挙)の前哨戦なのでしょうね。何か変な選挙です。

 だから、是非今回も必ず投票所に足を運んでほしいと思います。そして、どの市長候補がこれからの大分のことを考えているか、判断して下さい。同時に、市議会議員の補欠選挙が行なわれています。早川和人候補を推薦します。ポスター掲示場をご覧下さい。