霧のおじいさん(1)

2015-08-17 21:40:41 | 童話
霧の朝は不思議だ。
霧の中を歩いていると雲の中にいて、ふんわりと浮かび上がりそうな感じがするのだ。

僕が学校へ歩いて行っている時に右側のクツが脱げた。
あれっ、足の裏に何も当たらない。

今度は左側のクツが脱げたが、やっぱり足の裏に何も当たらないで、ふわふわとしている。

『早く起きないと、学校に遅刻するわよ。』とお母さんに起こされた。
『ああっ、夢か。』
僕は急いで歯を磨き、顔を洗って朝ご飯を食べた。