かなり前の話になりますが、『日野誕生院』というところに行きました。
この場所は、浄土真宗をひろめた「親鸞聖人」が産まれたと言われる場所です。
日野という地域は、平安時代の藤原氏と関係が深い日野氏が住んでいたそうです。
親鸞聖人の父は、「日野有範(ひのありのり)」と書かれています。
藤原氏や日野氏は有力な貴族であったようですが、平安時代の後期には、平家が力を持ち、武士が権力を持ち始めていた時代だと思います。
親鸞聖人は、幼い頃から優秀な方だったようで、9歳で出家したようです。
比叡山で修業を重ねたのちに、法然上人の弟子となり、「浄土真宗」の宗祖となった方でした。
平安時代の初期の仏教では、「厳しい修行と学習を重ねてこそ、悟りをひらくことができる」とされていたのですが、法然や親鸞は「念仏を唱えることによって、仏様の力(他力)によって救われる」と説いたのでした。
よく言われる『他力本願』という言葉の由来となった話ですね。
本来の『他力本願』とは、自分の力ではなく「南無阿弥陀仏」と唱えることによって、阿弥陀様の慈悲の力によって、救われるという考えだそうです。
平安時代の後半になると、社会の混乱も大きく、阿弥陀様の力によって、救われたいと思う人々が多くいたのでしょう。
一方で、それまでの仏教を信仰していた人たちからは、法然や親鸞は異端扱いを受けたようです。
流刑に会うなど、ひどい扱いを受けることになったのですね。
この寺院は、比較的新しく立て直されたものらしいです。
大変綺麗に整備されていました。
親鸞聖人の像もありました。
親鸞聖人は、僧侶が結婚することは良くないとされていたのに、妻子を持ち、非難されることも多かったようです。
しかし、かなりの人格者だったようで、多くの門弟から慕われていたそうです。
我が家は、日蓮宗なので、普段は「南無妙法蓮華経」と言いますが、阿弥陀様の前に行くと、最近は「南無阿弥陀仏」と唱えることも多くなりました。
お寺に行くと、そう唱えると気持ちが落ち着くような気がします。。。