言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

いまさくら

2024年04月11日 | 新古今和歌集

#いまさくら……★☆ いまさくら さきぬと見えて うすぐもり 春にかすめる よのけしきかな: 式子内親王 : 歌意: 今、桜が咲いたと見えて桜の花の色で薄曇り。世の中すべてが霞わたっている春の景色。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新古今和歌集 第一巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

いまさくら さきぬとみえて うすくもり はるにかすめる よのけしきかな

咲いたやろ~!

さくら、サクラ、桜~

思う存分桜の季節楽しもや~!

 


光もかをる

2024年02月13日 | 千載和歌集

#光もかをる……★☆ 春の夜は のきばの梅を もる月の 光もかをる 心地こそすれ: 藤原俊成 : 歌意:春の夜は軒端の梅から良い香りが漂い、その間の木々から漏れる月の光さえもが香ってくるような心地がする。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #千載和歌集 第一巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

はるのよは のきはのうめを もるつきの ひかりもかをる ここちこそすれ

立春も過ぎてちょっとは暖かくなってきたやろぉ~

みなさん、お元気?

美しい歌ね。

そろそろ梅やいろんな花が咲きだしてきたわね。

ほんまや!

まだまだ寒い時もあるけど、花の季節や。

梅も月もきれいでウキウキしそうや。

やっぱり春は花も月も星も空も、昼も夜もきれいやなぁ~!


相思はぬ

2024年01月22日 | 万葉集

#相思はぬ……★☆ 相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の後方に 額つくごとし: 笠郎女 : 歌意:互いに思わない人を一方的に思うのは大寺の餓鬼の後ろで額をすりつけて拝むようなもの。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第四巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

あひおもはぬ ひとをおもふは おほてらの がきのしりへに ぬかつくごとし

餓鬼(がき)=生前悪いことした報いで,餓鬼道に落ちた亡者(もうじゃ)のことやで。

ところで、あっちの方なんかえらいにぎやかやなぁ。

あっ、笠郎女(かさのいらつめ)さんじゃないですか!

えらいにぎやかですね。

笠郎女:あらっ、マナ女ちゃん、そうよ。今、新年の女子会で恋バナトークしてるのよ。

こちらの姫君の好きな人の話なんだけど、お相手の若様は全く見向きもしてくれないんだって。

そんな若様を一生懸命思って恋焦がれてもばかばかしいから、やめとき、やめときってみんなでとめているところよ。

でも、一生懸命思っているといつかは通じるのでは?

笠郎女:何を言ってるの!いつかは来ないのよ!それより思い思われるもっといいお相手をさっさと見つける方が先よ!

へぇ~、そうなんですか。

笠郎女:そうよ!万葉女子は恋に対しては意識高めなのよ!おほっほっほ!

マナちゃんもさっさと次の恋に進むのよ。

はぁ~い、勉強になりました。


年の始に

2024年01月04日 | 古今和歌集

#年の始に……★☆ あたらしき 年の始に かくしこそ ちとせをかねて たのしきをつめ: 詠み人知らず : 歌意:新しい年のはじめに千年も繁栄するように心に願い楽しい事を積み重ねよう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #古今和歌集 第二十巻より■□■

みんなぁ、元気ぃ~?

みなさん、お元気?

明けましておめでとうございます。

さっそく読み方やでぇ~

あたらしき としのはしめに かくしこそ ちとせをかねて たのしきをつめ

かくしこそ=は他人に知られないようにの意味ね。

ちとせ(千歳)=は千年とか途方もなく長い年月の意味ね。

この歌の枕詞には「大直毘(おほなほび)の歌」とあるわね。

この大直毘は日本神話に出てくる神様で、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)黄泉(よみ)の国から戻った時に禊(みそぎ)をして生まれた神様で、災難や凶事などを吉事に変えて、元の平常に戻してくれる神様なのよ。

宮中では宮殿に災難などがないようにこの大直毘の神様をお祭りする儀式があって、そのあと平常に戻る宴のことも意味するのよ。

宮中や宮殿の災難だけでなく日本中そして世界中の厄を祓ってもらって、新しい年は平穏で幸せな年になったらええなぁ~。

みんなも幸せな1年になるよう願ってやぁ!!!

そうね。そう願いましょう!!

そして、本年も私たち、そして「言の葉花壇」をどうぞよろしくお願いいたします。


いはぬをしたふ

2023年12月31日 | その他

#いはぬをしたふ……★☆ をのづから いはぬをしたふ 人やあると やすらふほどに としのくれぬる: 西行 : 歌意:こちらから何も言わなくても慕ってくれる人もあるかと、ためらっているうちに年が暮れてしまいました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #新古今和歌集 第六巻より■□■

 みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ~

おのつから いはぬをしたふ ひとやあると やすらふほとに としのくれぬる

 みなさん、お元気?

いよいよ年末、今年も押し迫ってきましたね。

ホンマ!大掃除やらおせち作りやら忙しいわぁ!

年賀状も書かなアカンし!

でも、西行さんも年賀状出してないんや!

 ん~、まぁ、年賀状かどうかはわからないけど、枕詞に「歳暮に、人につかはしける」とあるから、親しい人に挨拶したのね。

いはぬをしたふ(言はぬを慕ふ)=は何も言わなくても慕ってくれるって意味ね。

やすらふ(休らふ)ほどに=はためらうとか躊躇(ちゆうちよ)する、の意味ね。

 ウチにもおるわ。

親しいからなんも言わんでもいつでもランチとかに誘えると思っているうちに年末になってしもた友達がいっぱい。

1年は早いわぁ~。

そうね。なんだかアッと言う間ね。

 

 それでは、私たちも、皆様にご挨拶しましょう。

 

今年も大変お世話になりました。

新しい年が、皆にとってさらに幸せで充実した年になりますように。
来年も私たち、そして「言の葉花壇」をよろしくお願いします!