言の葉花壇

何度聞いても美しい日本語に、今日もマナ女とカナ女がにぎやかに呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

双六のさえ

2021年01月23日 | 万葉集

#双六のさえ……★☆ 一二の目 のみにはあらず 五六三 四さへありけり 双六のさえ: 長意吉麻呂 : 歌意:一や二の目ばかりでない、五・六・三・四の目さえあるんだ。双六の賽には。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十六巻より■□■

みなさん、お元気ですか?

この時代、中国から伝わった双六にみんな夢中だったんですよ。

689年には双六禁止令も出たと『日本書紀』に載ってるわね。

双六のさえ=は双六の賽(サイコロ)のことですよ。

そこで、長意吉麻呂(ながのおきまろ)がその双六のサイコロを詠んだ、ちょっとしたコミックソングですね。

みんなぁ、元気ぃ~?

読み方やでぇ

いちにのめ のみにはあらず ごろくさむ しさへありけり すぐろくのさえ

村の長「おー、意吉麻呂、意吉麻呂、ちょ、ちょ、ちょっとこっち来て、酒、飲めや」

意吉麻呂「へーい」

皆の衆「ほれ、飲めや、飲めや」

村の長「ああ、夜も更けて狐がコンコン泣き出した。

おまえ、ここにある鍋やサイコロとかで、歌を詠んで宴会を盛り上げてくれや」

意吉麻呂「へーい」

皆の衆「そうや!そうや!なんか詠んでくれや」

意吉麻呂「へーい」

『一二の目 のみにはあらず 五六三 四さへありけり 双六のさえ』

村の長「アハハ、おまえ、まんまやないか!」

皆の衆「ワッハッハー、まんまやないか!ワッハッハー」