#稲葉かき別け…… ★☆ 恋ひつつも 稲葉かき別け 家居れば 乏しくもあらず 秋の夕風: 詠み人知らず : 歌意:家を恋しく思いながら稲葉をかきわけて収穫小屋に居るとしきりに秋の夕風が吹いてくる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第十巻より■□■
みんなぁ、元気ぃ~?
読み方やでぇ~
こひつつも いなばかきわけ いへをれば ともしくもあらず あきのゆふかぜ
みなさん、お元気?
家居れば=とは、昔は稲刈りの時期に田んぼのそばに仮の農作業小屋を建てて泊まり込んで作業したそうよ。
百人一首の第一番の天智天皇の歌にも出てくるわね。
秋の田の 刈穗の庵の 苫をあらみ 我が衣手は 露にぬれつゝ (天智天皇御製 後撰和歌集 第六巻より)
天皇も稲刈りして、作業小屋で休んだりしてたんや。
村人総出で稲刈りして、刈った稲を、雨や盗難から守るために泊まり込んで番をしたんでしょうね。
恋しい自宅のことを考えながら留守番していて、日暮れて心細くなっても風がひっきりなしに吹いてくるからにぎやか、そして、今夜は何事もないようにって、ちょっと強がってるわね。
そりゃ、大事な大事なお米になるんやから! ちゃんと守らなアカン!
おかげでウチは、美味しい、美味しいご飯が食べられるんや。
みんなぁ、こうやって昔も今もお米作りの苦労は絶えへんけど、今年の秋も食欲の秋やでぇ~!