#行くは誰が背と……★☆ 防人に 行くは誰が背と 問ふ人を 見るが羨しさ 物思ひもせず: 詠み人知らず : 歌意:あの防人となっていく人は一体誰の夫だろうと聞いている人を見るのが羨ましい。何も心配しなくていいのだから。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ #万葉集 第二十巻より■□■
読み方やでぇ。
さきもりに ゆくはたがせと とふひとを みるがともしさ ものもひもせず
夫が防人に行くので見送りに行ったら、見物してた人の中に「あれはどなたの夫やろ」とヒソヒソ話が
聞こえたんや。
あ~、なんてのんきに他人事の話してんのやろ、私の夫は、今、まさに防人に行くところで、心配なことばっかりで、何の心配もないあの人たちが羨ましいと、妻の心の声が聞こえてくるやろ。
75年前の日本もきっとこう思ってた女性がいっぱいおったんや。
ウチも好きな人がもし、戦争に行くゆうたら心配で心配で泣き暮らすわ。
1300年前からの昔も今も戦争は絶対にいやや!
この気持ちはずっと変わらへんのや。
(75年目の8月15日に寄せて)