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大雪山 中岳温泉ツアー

2014年05月12日 | 登山:大雪方面
平成26年5月3日(土)~5(月)大雪山・中岳温泉

5月連休、大雪山の中岳分岐を拠点として、その周りの山を登ってきた。とはいっても、ピークを踏めたのは3日目の安足間山だけ。2日目は天候が悪化し、雪面は氷化し一日中テントの中で停滞していた。2泊の山中泊ははじめてだったので、何かと心配事が多い。

初日、朝一番のロープウェイで姿見駅に行くと周りはザクザク雪、こんな高所でもすっかり春が訪れている。上空は青空が見えまあまあの天気に恵まれ、自分を含めて10名という団体で一路中岳温泉を目指した。途中先行者のパーティに追いついて話をすると「ピオレ山の会」の人たち、そのパーティはそこから旭岳を目指して急斜面を登っていった。我々はコンパスを一度も切り直すことなく真っ直ぐ進み急斜面をトラバースしながら中岳温泉に到着した。我々が一番乗りだったため、温泉のすぐ上の平らなところにテントを設営し、時間もたくさんあったのですぐに熊岳方面を少し登ってザラメ雪でスキーを楽しんできた。


(中岳温泉に向けて)

戻ってきてビールで乾杯しわいわいを騒いでいるうちに、日が落ち始めると急に気温が下がってきた。と思った時には”ぶるっ”ときていた。慌ててテントに入ったが悪寒が続く。そう、自分は人一倍寒がりなのである。夕食作りのガスストーブでなんとか暖をとり夕食のカレーライスを食べて大分寒さも和らいできたが、外は気温もどんどん下がっていた。


(中岳温泉のわきにテント設営)

この時期、いくら大雪でもそんなに寒くないだろうと高を括っていたことが間違いだった。特に寒さはアウターの下にインナー一枚の下半身から襲ってきた。ダウンのズボンを履いたTさんはまったく何ともないという。テントシューズがないことも寒さに拍車をかけていたかもしれない。まだまだ物足りなさそうな様子のOさんを尻目に8時過ぎにはシュラフに潜り込んでいた。

2日目の朝、テントにパチパチと雪か雨が当たっている。テントから顔を出すと視界不良で周りは氷化し、辺りは真冬の様相。とてもじゃないが出かける気にもならない。それでも、隣にテントを張っていたM工業大学ワンゲル部の連中はどこかに出かけていった。後で聞くと中岳分岐まで行ってきたとのこと。
そんな悪天のなか、いくつかのパーティが中岳温泉に到着しテントを張っていた。そして15時頃になって急に天気が好転し青空が広がってきた。いいかげん、酒を飲んで酔っ払っている中で誰が言ったのか”行くぞ”という号令が発せられた。外に出てみると寒くなかったので中岳分岐方面の途中まで登ってきた。こんな時間に適当に出かけることができるのがうれしい。


(あれはなんていう山ですか?)


(それまでの悪天が嘘のよう)

3日目の朝4時半、ガサガサして目が覚めた。テント内に5名、狭い中同じ姿勢でいるので腰がだるい。外は明るいので早目にテントを出て温泉で足湯に浸かった。前日と一変し穏やかな陽気の朝を迎え、のんびりと1時間近くを温泉でまったり、誰もいなかったので一層のこと体ごと入ろうかなんて思ってもみたが、面倒くさいのでやめた。テントに戻るとみんな起きていてすぐに朝食の準備をした。2日目の寒さが嘘のような暖かい朝である。


(お湯を堰き止めて)

テントを撤収しみんなで安足間岳に向かう。空は快晴、雪面もザラメ状になって最高のコンディションである。安足間岳を見上げながら直登する。山頂に先着していたバビシェのスノボー4名パーティは北鎮岳との間の沢を滑り降りていった。我々は登ってきた広々とした斜面を滑り降りる。これぞ春山スキーである。その楽しみもそれまでにかけた時間を考えると一瞬の出来事である。重い荷物を抱えて姿見駅へ戻った。


(何もない安足間岳への斜面)

姿見駅からはスキー場を下りる。でもここのスキー場には広々としたゲレンデはない。ちょっと広めの林道みたいな斜面を下りる。重たい荷物を背負っての滑走は、勢いがつくと思わずコース外に飛び出してしまいそうになり、そんなに急斜面はないのだが、気を抜けないコースである。そう思っているうちにあっけなくロープウェイ乗り場に到着、3日間の中岳温泉ツアーは終わった。

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