平成24年9月22日(土)、23日 黒岳~白雲避難小屋(テント泊)~銀泉台
初日 快晴 黒岳~北海岳~白雲岳
木々が色づくこの時期、大雪山には一年で最も多くの観光客が訪れるという。そのため、銀泉台や高原温泉では一定期間マイカー規制され、大雪湖臨時駐車場との間でシャトルバスが運行される。これをうまく利用して、クルマ1台で大雪山を縦走する。
土曜日早朝、Uさんと札幌を出発して6時50分発の黒岳ロープウェイに乗った。さらにリフトを利用して標高1500mの7合目まで楽していく。雲ひとつない空とひんやりとした空気で、秋晴れの最高の登山日和となった。
最初の黒岳への登りは標高差が400m強、よく整備された登山道はとても歩きやすいが、泊装備で重くなったザックを背負っての登りは辛い。途中2回ほど休憩しながら約1時半で到着すると、山頂はすでの多くの登山者であふれていた。始発のロープウェアはさぞ満員であったのであろう。
黒岳を下って石室避難小屋を通り過ぎ北海岳へ向かう。途中、石室の人たちが水補給をしているという北海沢の支沢でのどを潤す。川水を受け止める手が凍えるくらい冷たかった。この辺りからトラバース気味に標高差200mほど登ると、山頂というよりも丘といった雰囲気の北海岳に到着する。
ここからなだらかな稜線を下り白雲岳方面に向かう。カラフルな色の登山者が遠くまで眺められ平和な気分にさせられる。すべてではないが、汗水たらしながら登るという雰囲気がないところが大雪山のよいところだ。そして少し登り返すと白雲岳分岐に着く。ここにザックをデポし、何度も登っているというUさんと一時分かれて、ひとりで白雲岳に登ってきた。
白雲岳を早々に下山し追いかけるように白雲岳避難小屋に向かう。遠くから眺めると実にカラフルな色のテントがすでに10基以上設置されていて、キャンプ地に到着するとUさんが場所を確保してくれていた。テントを設置し終わった頃に、銀泉台から入った会の女性メンバTさん、Mさん、Fさんの3人組が元気よく到着した。Fさんは半そで姿だ。
キャンプ地の標高は1960m、15時の時点ですでに気温が10度。普段から寒がりの自分としては、テント泊に不安があったが、先週までの残暑登山に慣らされ、寒さへの備えが十分ではなかった。ちょっとでもテントを出ると寒さでぶるぶると震えがくる。ちっとも寒くないというUさんにお断りしてガスコンロの火を着けてもらった。上下レインウェアで身を固めシュラフやシュラフカバーに包まって寝たが、エアーマットの空気が抜けたためか、お尻の辺りの冷えで夜中に何度も目が覚め、なんとも落ち着かない一夜を過ごした。
二日目 晴のち曇り 緑岳~小泉岳~赤岳
周りのテントが騒がしくなってやっと朝を迎える。テントを出るとピーカンの空が広がり、あんなに寒かった気温も上昇し、とても清々しい朝となっていた。急いで避難小屋のトイレに向かうと朝焼けをバックに緑岳の稜線上を歩く人のシルエットがとても印象的であった。
かの女性3人組は我々よりも早く白雲岳方面に出発し、我々も遅れること10分後に緑岳方面に出発した。途中わずかに残る雪渓の横を通過し緑岳への稜線に出て、そこから空身で緑岳までピストン。近くの旭岳、その周辺の湖沼群、ちょっと遠くの石狩岳や音更山、さらに遠くのトムラウシ山などを眺め、次の山行に思いを馳せた。
下山予定の銀泉台に向けてなだらかな稜線上を歩いていくと、ちょうど小泉岳の合流点で高原温泉側に下山する“かの3人組”と再会した。我々が少しでも早ければ出合うこともなかった、見事な交差縦走となった。
そこからさらに稜線を進んでいくと多くの登山者で溢れる赤岳に到着。休憩している間にも次から次と人が増える。その半分以上が女性、華やかな服装が目を楽しませてくれた。聞くところによると、23日の赤岳への登山者数は600名、前日の22日は1000名だったそうだ。そのため、下山中は多くの人たちとひっきりなしに挨拶を交わすこととなった。笑顔で応えてくれる人はこちらも嬉しくなり、なるべく笑顔で挨拶するようにした。
ある程度下って行くと登山者は減り、今後は人種が行楽客に変わってくる、気がつくと挨拶を交わすこともなくなっていた。11時半頃に下山完了し、銀泉台ヒュッテで下山届に記入した。目当ての紅葉は、鮮やかな色合いには程遠く、少し残念であった。
12時発のシャトルバスに乗って大雪湖臨時駐車場に移動、層雲峡行きの路線バスを待っている最中に、高原温泉発のシャトルバスで到着した“かの3人組”と三度再会した。
大雪山は冬を除くと4回目の訪問、未だトムラウシ山にも行ったことはなく、までまだ大雪山を語る資格はないが、今回の山行で大雪山の楽しみ方を教えてもらった気がする。
〔1日目〕
黒岳7合目 7:25
黒岳山頂 8:50
北海岳 11:15
白雲岳分岐 12:50
白雲岳 13:15
白雲岳分岐 13:40
白雲岳避難小屋 14:00
〔2日目〕
白雲岳避難小屋 6:50
緑岳 7:30
小泉岳 8:50
赤岳 9:10
銀泉台 11:30
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