庭先の四季

庭先や近隣の四季の変化や歳時記、自然観察、動植物等を中心に
綴ります。

小春日和、季節外れの帰り花。

2014-11-10 20:06:51 | 日記・エッセイ・コラム
晴れて暖かい陽射しに誘われて散歩にでかけた途中で、春や初夏に咲く花が季節外れ
の今頃になって咲いているのを見かけた。

本来、春に咲く花が小春日和に誘われて、ふっと花開く状態を「帰り花」と言うらし
い、一般的に狂い咲きとも言うが「帰り花」と言う方が何となく暖かさを感じさせて、
風情のある言葉だと思う。

「帰り花」のツツジが咲いていた。


こちらは花が終わって、一度切り戻された株から再び芽が伸びつぼみを付けて花開い
たタチアオイの花、高さは30cmくらいでさすがに夏の様に高くはならないが、立派
に花を咲かせている、ひまわりは夏の終わりに種をまくと今頃でも開花するが、葵の
花が今頃になって咲いているのは初めて見た。


桜や山吹等は秋の寒冷な気候を一度経験した後で、訪れた小春日和を春と勘違いして
咲いたりする、また藤や木蓮などでは春に花芽が十分に育たず、花を咲かせる時期を
逸したものが、巡ってきた春のような陽気に花を開く、同じ「帰り花」でも開花の
仕組みはそれぞれで異なっている。

勘違いして先走って花を開いたり、出遅れて失敗していたものが巡ってきたチャンス
を捉えて花を開いたり、植物の世界も人の世と同じでいろいろあるな~ と「帰り花」
を観て思った。



コメント
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