庭先の四季

庭先や近隣の四季の変化や歳時記、自然観察、動植物等を中心に
綴ります。

もずが枯れ木で・・・

2014-11-06 14:45:04 | 日記・エッセイ・コラム
秋も深まって来ると高い木の枝に止まりキーキーッ、と鋭い声で鳴く百舌鳥
の姿を見かけるようになる。



その高い鳴き声は、秋の澄んだ大気によく調和して秋を代表する野鳥の一つと
して数えられ、肉食性で蛙やトカゲ等を捕らえて木の枝に串刺しにしておく、
早贄(はやにえ)の習性があることで知られている。

モズの姿を見かけると、秋の深まりを感じるとともに「もずが枯れ木で」の唄
を思い浮かべてしまう。

哀調を帯びた詩とメロデイで戦後、歌声運動の波に乗って、全国で歌われるよ
うになり広まったと言われるが、これから寒い冬に向かう寂しさや物悲しさの
様なものが、聴くたびに心に伝わって来る。

作詞:サトウハチロー、作曲:徳富 繁
1 もずが枯木で 鳴いている
  おいらは藁を たたいてる
  綿ひき車は お婆さん
  コットン水車も まわってる

2 みんな去年と 同じだよ
  けれども足りねえ ものがある
  兄(あん)さの薪割る 音がねえ
  バッサリ薪割る 音がねえ

3 兄さは満州へ 行っただよ
  鉄砲が涙で 光っただ
  もずよ寒いと 鳴くがよい
  兄さはもっと 寒いだろ

発表されたのは戦前の昭和10年、当時の日本は軍国主義の時代だったが、この詩か
らは反戦と言うほど強くはないが、非戦または厭戦のメッセージが伝わってくる。

戦後生まれの私は「戦争を知らない子供達」の世代で、戦後の平和な世の中しか知
らないが・・・ 日本は今また集団自衛権や特定機密保護法など、何だか戦前の嫌
な世の中に戻りつつあるような気がしてならない・・・ 

やはり誰が何と言っても、世の中平和ほど有り難いものはない!と改めて思う。


コメント
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