12月5日 (水曜日) 晴れ
その詞に曲をつけることを最初は断ろうかと思っていたそうだ。
童謡にしてはちょっと詞が長すぎる。
「わんわんわわん」「にゃんにゃんにゃにゃん」。
一、二番で二百字を超えている。
子どもたちには長すぎて受け入れられないだろう。
▼出版社から何度も頼み込まれて、引き受けたが、
作り出すと詞の良さがよく分かり、すらすらと曲が書けた。
「わんわんわわん」で曲名はもうどなたにもお分かりだろう。
「いぬのおまわりさん」(一九六〇年)。
作曲した大中恩(おおなかめぐみ)さんが亡くなった。九十四歳。
▼「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」「おなかのへるうた」「ドロップスのうた」…。
幅広い世代の人が口ずさめる楽しい歌の宝物を残していただいた。
▼耳にすれば、自分の幼き日へと、
お子さんがいらっしゃる方には、
わが子がたどたどしく歌っていた「あのころ」へと一瞬で、
連れ帰ってくれるタイムマシンのような曲の数々である。
▼一曲の中にさまざまな表情が織り込まれていた。
軽快な調子で滑りだしたかと思えば、
途中では、ちょっとしんみりさせたり、笑わせたり。そしてまた元気よく。
曲が見せる豊かな表情と変化が子どもを喜ばせた。
歌い継がれる秘密なのだろう。
▼お別れに、代表作でいとこの阪田寛夫さんが作詞した
「サッちゃん」をお借りする。
<とおくへいっちゃうってほんとかな><さびしいな> 恩さん。
その詞に曲をつけることを最初は断ろうかと思っていたそうだ。
童謡にしてはちょっと詞が長すぎる。
「わんわんわわん」「にゃんにゃんにゃにゃん」。
一、二番で二百字を超えている。
子どもたちには長すぎて受け入れられないだろう。
▼出版社から何度も頼み込まれて、引き受けたが、
作り出すと詞の良さがよく分かり、すらすらと曲が書けた。
「わんわんわわん」で曲名はもうどなたにもお分かりだろう。
「いぬのおまわりさん」(一九六〇年)。
作曲した大中恩(おおなかめぐみ)さんが亡くなった。九十四歳。
▼「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」「おなかのへるうた」「ドロップスのうた」…。
幅広い世代の人が口ずさめる楽しい歌の宝物を残していただいた。
▼耳にすれば、自分の幼き日へと、
お子さんがいらっしゃる方には、
わが子がたどたどしく歌っていた「あのころ」へと一瞬で、
連れ帰ってくれるタイムマシンのような曲の数々である。
▼一曲の中にさまざまな表情が織り込まれていた。
軽快な調子で滑りだしたかと思えば、
途中では、ちょっとしんみりさせたり、笑わせたり。そしてまた元気よく。
曲が見せる豊かな表情と変化が子どもを喜ばせた。
歌い継がれる秘密なのだろう。
▼お別れに、代表作でいとこの阪田寛夫さんが作詞した
「サッちゃん」をお借りする。
<とおくへいっちゃうってほんとかな><さびしいな> 恩さん。