外国人記者の見る松井秀喜選手への期待はどんな数字でしょう。「ドム・アモーレ」記者のレポートの抜粋で見てみましょう。
【4年5200万ドル(約61億円)の契約に対し、ヤンキースが松井秀喜に込めた期待。それはシンプルに、「今よりもっと」である。過去3年、松井は3割近い打率を残し、通算70本塁打を記録。打点は3年連続で100打点を超えた。「今よりもっと」となると、メジャーでも一流の証である「3割、30本、100打点」を同時にクリアすることだろう。
年平均1300万ドル(約15億円)という金額は、確実に高い数字を求めている。メジャー生活18年のゲリー・シェフィールド外野手と年俸では肩を並べたのだから、来季の活躍がこの大ベテランに見劣りするようでは、チームからもファンからも「過大評価」との批判を受ける。
ところがヤンキースは、1998年にバーニー・ウィリアムズ外野手と結んだ7年契約を「失敗。長すぎた」と感じており、今となっては長期契約に慎重。ヤンキースは2000年にマイク・ムシーナ投手と6年契約、デレク・ジーター遊撃手と10年契約を交わしたが、もし彼らとの契約が今年だったら、ともに半分ぐらいの契約年数しかオファーしなかったかもしれない。
そういう中での4年という長さは、ヤンキースにしてみれば最大限の評価か。と同時に、フロントが全体的に契約の見直しを進めていることを匂わせる。
2001年のオフ以来、ヤンキースはジェーソン・ジアンビ一塁手と契約するなど、投手よりもスラッガーの補強に重点を置くようになった。その過程で、投手力の低下が毎年のように問題となったのは言うまでもないが、チームプレーに徹することができる選手の補強を怠ったこともポストシーズンで勝てない要因となった。次々と消えたチームプレーに徹する選手の補強はならなかった。しかし、松井という選手は彼らと同じ流れをくむ、今となってはヤンキースにとって貴重な選手――。そういう意味での4年5200万ドルであるなら、その金額はさらに割安感がある。
おそらく、松井がヤンキース以外の球団と交渉していれば、総額で5年6000万ドル(約70億円)は下らなかったはず。松井の市場価値をファンもよく知っているから、現状では今回合意した契約に何ら不満の声は聞こえない。
さて、松井の額が市場価値を下回るにしろ、年俸的にはメジャーのトップクラスに肩を並べたのだから、責任感は大きい。個人的には(ドム・アモーレ記者)、2004年の31ホームランを上回る、最低32本塁打、115打点という数字をぜひとも期待したい】
【4年5200万ドル(約61億円)の契約に対し、ヤンキースが松井秀喜に込めた期待。それはシンプルに、「今よりもっと」である。過去3年、松井は3割近い打率を残し、通算70本塁打を記録。打点は3年連続で100打点を超えた。「今よりもっと」となると、メジャーでも一流の証である「3割、30本、100打点」を同時にクリアすることだろう。
年平均1300万ドル(約15億円)という金額は、確実に高い数字を求めている。メジャー生活18年のゲリー・シェフィールド外野手と年俸では肩を並べたのだから、来季の活躍がこの大ベテランに見劣りするようでは、チームからもファンからも「過大評価」との批判を受ける。
ところがヤンキースは、1998年にバーニー・ウィリアムズ外野手と結んだ7年契約を「失敗。長すぎた」と感じており、今となっては長期契約に慎重。ヤンキースは2000年にマイク・ムシーナ投手と6年契約、デレク・ジーター遊撃手と10年契約を交わしたが、もし彼らとの契約が今年だったら、ともに半分ぐらいの契約年数しかオファーしなかったかもしれない。
そういう中での4年という長さは、ヤンキースにしてみれば最大限の評価か。と同時に、フロントが全体的に契約の見直しを進めていることを匂わせる。
2001年のオフ以来、ヤンキースはジェーソン・ジアンビ一塁手と契約するなど、投手よりもスラッガーの補強に重点を置くようになった。その過程で、投手力の低下が毎年のように問題となったのは言うまでもないが、チームプレーに徹することができる選手の補強を怠ったこともポストシーズンで勝てない要因となった。次々と消えたチームプレーに徹する選手の補強はならなかった。しかし、松井という選手は彼らと同じ流れをくむ、今となってはヤンキースにとって貴重な選手――。そういう意味での4年5200万ドルであるなら、その金額はさらに割安感がある。
おそらく、松井がヤンキース以外の球団と交渉していれば、総額で5年6000万ドル(約70億円)は下らなかったはず。松井の市場価値をファンもよく知っているから、現状では今回合意した契約に何ら不満の声は聞こえない。
さて、松井の額が市場価値を下回るにしろ、年俸的にはメジャーのトップクラスに肩を並べたのだから、責任感は大きい。個人的には(ドム・アモーレ記者)、2004年の31ホームランを上回る、最低32本塁打、115打点という数字をぜひとも期待したい】