近くの公園を歩くと北米中南部を原産するモクレン科のタイサンボク(泰山木)を見つけることができる。
昔は個人の庭にも良く庭木として利用されていたのですが、巨木化するために切り倒されて今では見られなくなってきた。
そんなタイサンボク(タイザンボクともいう)の葉を見ると厚くてガチガチの葉にミカドアゲハの食痕を発見。

振り帰ること今から50年ほど前に、このタイサンボクをミカドアゲハが食べることを知り幼虫や卵を探したことがある。
が!
こんなカチカチの葉を本当に食べて育つのか?
もしかして探していたタイサンボクとは別の名のタイサンボクではないのか?と疑ったこともあった。
そして、その疑問は10年という時が経て疑いがないものとなった。
昔借りていたアパートの近くを歩いていると上からヒラヒラと何やら落ちてきた。
ん!?
見ると、それは羽化したばかりのミカドアゲハの♀じゃないですかぁ。

で、その落ちてきた木を見ると立派なタイサンボク。
マジかぁ・・・・

そんでもって、その周囲をナミアゲハが・・・・
いや飛んでいるとナミアゲハに見えてしまうんだけど、その春型のミカドアゲハが飛びながら産卵場所を探してた。
そこで、その近くに座り込み観察しているとミカドアゲハの♀が腹部を大きく曲げて卵を産んだ・・・ みたい。

と、いうことで・・・・
その枝を引き下ろし卵を探すと展開したばかりのペロンペロンの柔らかい葉っぱに真珠のような卵を発見。
なるほどねぇ・・・・
これなら孵化した幼虫も食えますな!
そして、幼虫に食べ残された柔らかな葉っぱは次第に硬化し一年後の翌春まで残る。
だから・・・・
このガチガチの葉に食み痕を残した犯人は昨年の春に育ったミカドアゲハの幼虫なのです。
正に兵どもが夢の跡。