錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

ブランコヤドリバエとヒメタイコウチ

2022年06月06日 | 昆虫・植物

チョウの幼虫を飼育していると最後のステージで艶やかな翅を持つチョウが羽化してくるとは限らない。
じゃぁ、どうなるの?
それはね・・・
あのウニョ・ウニョとした悍ましい姿の蛆が出てきたり、はたまた蠅やらハチが生まれてくるのです。
その一つが、👇このハエです。


その名もブランコヤドリバエ。
温室に蔓延ったリュウキュウガシワを使ってスジグロカバマダラを飼育していたところ、食草が『こりゃたまらん』と救難信号(誘因物質)を出したみたいで、それを察知したブランコヤドリバエがスジグロカバマダラの幼虫退治にやってきたってわけですよ。
しかーし、これは爺ちゃんが唯一の楽しみで育てている幼虫ですから、そんな大切な幼虫に卵なんてものを産み付けられてエイリアン宜しくとばかりに体を食い破ってハエが出てきた日にはマジで笑えません。
そこで!
このブランコヤドリバエを速攻で捕獲して・・・・ 殺して捨てる?
いやいや、そんなことは致しません。


おーーい!
飯だぞー!
メシーーーー!
と、ばかりに飼育しているヒメタイコウチのチビに与えることにしました。
へっ!?
お前は何まで飼ってんだぁ!
なーんて言われそうですが・・・
まだ他にも多くの生き物がいるんでよね。
と、いう事で・・・


翅を一枚外して飛べなくなったブランコヤドリバエをヒメタイコウチの前に差し出すと・・・
脳みそチューチュー吸うたろかぁ?
みたいな感じで大きな前足で押さえ込み、与えたヤドリバエの体液を吸ってましたよ。
ただねぇ・・・
このヤドリバエが侵入してたってことは多少はスジカバの幼虫に卵を産みつられているはず。
そうなれば忌まわしきヤドリバエがエイリアンのごとく食い破って出てくるはずなんだけど、その時は、その時でヒメタイコウチの餌にでもしちゃいましょう!
そう、我が家では別の意味で食物連鎖という生態系ができあがっているのです。

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ゲンジボタルの強制採卵

2022年06月06日 | 昆虫・植物
一昨年の令和2年に九州北部に水害をもたらした令和2年7月豪雨。
我が町も各所で大規模な浸水や土砂崩れにより、住家や公共土木施設等に甚大な被害を受けただけでは収まらずが家屋の水没で逃げ遅れた2名の死者まて出してしまった。
そんなことから我が家も同様で基礎の部ほとが水没し、その継ぎ目から水が床下に入ったものの車や家屋への被害を免れたことは幸いでした。
が!
飼育用に栽培していた食草の大半を水没により失い、それまで続けていた大切な飼育アイテムまでもを失ってしまった。
まぁ、それはそれとして・・・


その令和2年の7月豪雨で河川の護岸は各所で破壊され、その復旧工事は今もなお続いているのも事実で、その煽りを受けてゲンジボタルなど河川に依存する生き物たちが壊滅的な状況に陥っている。
そこで!


幸いにも被害を免れた隣の河川からゲンジボタルの♀を3頭だけの限定で捕獲し、その母虫を用いて強制採卵を始めることにしました。
しかーし、今年はスペースの関係から中型のボンカップを用いての採卵にトライしたことから、これが上手くいくかどうか・・・・
まぁ、自信はあったのですけどね。
で!


その翌日には結果が出た。
はい、“案ずるより産むが易し”ってやつですよ。
ゲンジボタルの母虫は産卵管を伸ばして濡れたキッチンペーパーに産卵をしていく・・・
これまでの採卵方法でなくても中型のボンカップで十分対応できんじゃん!


そして、その数は日を追うごとに増えて行く・・・
そうそう、その調子。
どんどん産んでくださいな。
後は、この卵から孵化した幼虫を適当なサイズまでに育てて自然の川へと放流予定。
直ぐには結果は出ないだろうけど、この放流を継続することで近い将来にはホタルが乱舞する風景を見られるかもしれない。
ゲンジホタルの母虫さんたちよ、この爺ちゃんに後のことは任せとけ!ってね

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