ランドクルーザー60には後部座席の後ろに広いカーゴスペースがあり、生活にかかわる大抵の物は後ろのハッチを開けて中に容易に放り込む事が可能だ。しかし、走る。曲がる。止まる。揺れる。を繰り返すクルマの動きに対して、その動きを考慮した荷の積み方を意識する必要がある。ランドクルーザー60の様なワゴン形四駆に荷物を積んで輸送する時には幾つかの基本があるはずだ。その基本は以下の3つではないかと思っている。
1、重い物は下に置く、重心は低く
重心を下げる事で車両は安定します。基本的にルーフラックの上には重い物を載せない。
2、重い物はなるべく車両の中心に置く
重心が前後左右に散らない様に配慮する事。
3、荷物を固定する
荷物の破損及び事故防止。
その様に考えてみると、車両の為、安全の為、そして、気持ち良く運転する為に荷物を積むという行為を疎かにする事は出来ない。荷物を分けると、重い荷物と軽い荷物。壊れやすいものと壊れないもの。アウトドアで使用する物(泥や埃で汚れる覚悟が出来ている物)、インドアで使用するもの(汚れては困る物)。液体の物などに分ける事が出来る。そして、壊れ易い物はケースに入れたり柔らかい物で包んだり。工具箱の工具類の隙間にはウェス等を詰める。汚れる物はプラスチックの袋に入れたり置き場所を指定して置く様にする。そして、そういった中でも金属製のリカバリー道具や、水などの液体を満たしたタンクなどの重い物は特にその置き場所を考慮する必要がある。
ランドクルーザー60においては後部座席の足元、ここは重心が低く前後の中心に近いので重い荷物を積む時のゴールデンエリアだと理解している(後部座席に人が乗らない事が前提となっている)。そして、シルバーエリアは(後部座席を折りたたんだ時も含)カーゴスペースの最前列辺りであるが、これはトラックの荷台に荷物を積む時には荷台の最前の壁にピッタリとくっ付けて荷物を置くのが基本となっている事からも理解出来よう。
ランドクルーザー60、ゴールデンエリア
ハンドリング、そしてブレーキなど常に積荷が車両の中で動く事は想定する必要がある。積荷が車内で不意に移動するのは加速の時よりも減速の時であるという事を理解して、特にブレーキングは余裕を持っておく事。オフロードなどの起伏がある場所を走ると時に荷物は飛び跳ねてしまう。また、フラットダートの長時間振動が継続する様な道では車内の荷物は意図せぬ場所に移動してしまうので、車両と積荷のプロテクションと安定と固定、そして重量配分(バランス)を考慮する。
行き先が決まり持参荷物が定まったら荷物を何処にどの様に積むかという事を考えならの準備は、お出かけ前の愉しい行為なのである。