エクスポの片隅に停まっていた一台のウィンテージジープを観て自分の親父の事を思った。親父は自身のジープの思い出を息子(僕)に語った事は一度も無く、孫娘に対して初めて語った。よって、最近になって僕は親父のジープの思い出を初めて自分の娘から聞かされたのである。時代は戦後、GHQが日本を統治していた頃の日本の田舎での小さな出来事である。
親父が小学校の帰り道に一台のジープが路肩に停まっていた。好奇心でジープに近付き夢中になって中を覘いたりしていると背後に一人の背の高いアメリカ人が現れた。怒られると思ってジープから離れるとそのアメリカ人は優しく日本語で “こんにちわ” と挨拶をして、手まねきをして乗って座ってみろという姿勢を示した。恐る恐るジープに乗り座席に座って感覚を感じた後にお礼を言って降りようとすると、そのアメリカ人はジープのエンジンを掛けてギアを入れジープは動き出した。ジープは短い距離を廻って再び同じ位置に戻って止まった。この小さな出来事が少年(親父)にとっては生涯忘れられない思い出となった。
僕がアメリカに行くと言ってその準備を始めた時も親父は心配はしていたが反対していなかったのは、どーも少年時代のある日のあのジープの思い出が遠因になっているらしい。そして僕が現在アメリカで暮らしランドクルーザーを生活の足としているのは、あのジープの思い出がDNAを伝って遺伝し形を変え実態となっているのではないかと感じている。
今日は父の日です。
Dance with my firther という曲を贈ります。
Happy father's day for all of you!
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