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左利き者の証言から16書家・鈴木金造-左利きで生きるには週刊ヒッキイ559号

2019-12-07 | 左利き
―『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第559号 別冊編集後記

第559号(No.559) 2019/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~16 書家・鈴木金造 1980年」



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第559号(No.559) 2019/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~16 書家・鈴木金造 1980年」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマの
 9月以来の久しぶりの16回目です。

 今回は、書家・鈴木金造さんを紹介しましょう。


 「書家・鈴木金造といわれても?」
 というのが正直なところでしょう。

 この方は、ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著
 『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 (原著 The Left-handaers' Handbook)
草壁焔太訳(講談社 1980(昭和55).12)



 の「第二部日本編/第五章左尊右卑の国・日本」の冒頭で
 「左利き書道教室を開いたことのある書家」
 と紹介されている人物です。

 それでは、鈴木さんのお話をお聞きしましょう。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 16

  ◆ 1980(昭和55)年の左利き書道事情 ◆
  「左利き書道教室を開いたことのある書家」鈴木金造
ジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著
 『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 草壁焔太訳 講談社 1980(昭和55).12より
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 ●左で書く書道家がいない

 
書道家のほとんどは「左手の書道など考えられない」
  と思っている
》p.152

 
左で書くことが、
  あたかも罪悪視されているかのようである。
》p.175

 
「それというのも、左で書く人がいないからです」》p.175


 ●左手の書道教室を始める

鈴木さんは、大正10年の生まれで、生まれつきの左利きだった。

 
小学校のころ、右手で字を書くとあまりに悪筆なので、
  特別の指導を受けたほどだった。
》pp.175-176


 ●左手で書いてもいわなかった

左利きの子供たちに左手で書かせる運動を中断した悩みとは、

 
「左利きの子どもに、左で書かせることが、
  ほんとうにいいことなのかどうか、
  責任がもてないような気がしたからです」
》p.176


書道家の人に相談してみたところ――

 
「書を左手で書くなんて考えられない。
  そんなばかなことを考えるな」というのが、
  書道家たちの一致した意見だった。
》p.176

 
「君は左利きなのに、右手で立派に書いているんだろう。
  君がいい手本じゃないか」
》p.176


鈴木さんは、書に関しては左右利きで、
...
書道展に出した作品にも左手で書いたものがあるそうで、
それを明言しないのは、

 
左手で書くことが一種のむほん行為とみなされ、
 書道界で孤立してしまうからにちがいない。
》p.177


 ●戦前にもいた左手書家

 
書道界は右手のない人、
  右手に障害のある人の左手書きは認めるようだ。
》p.177


 ●指導者のとるべき態度

 
しかし、ふしぎなことに、
  左手を使うように生まれついている人々に
  右手書きを強制しておきながら、
  自ら左手で書いてみてその苦痛をおしはかるような
  研究をした人など一人もいない。
  左利きが右手で書くことは、
  右利きが左手で書くことと同じなのであるから、
  左利きを指導するときは、自ら左手でよい書を書き、
  「自分も左手でこれだけ書けるのだから
  キミも右手で書けるはずだ」というのが、
  指導者のとるべき態度であろう。
》p.177


 ●漢字の成り立ちと右手左手

 
漢字が銅器や石碑に刻まれた
  篆書(てんしょ)の段階にあったころは、
  左手でも、右手でも書けるものだった。
  それが八分(はつぶん)あたりの装飾文字から、
  右利きの癖をつけたものになってきて、
  今日のいわゆる明朝体になってきた。
》p.177

 
だから、刻字の仕事で篆書を書くときは、
  自然に左手を用いるという。
  仕事上、鈴木は看板を描く人をよく知っているが、
  看板を描く人には両手利きが多く、
  とくにゴシック文字は左で書く人が多いという。
》p.177


 ●左手で字を書くときの注意

 
半紙をやや左の方向にずらして書くようにするとよい。
  半紙を四十五度から九十度、横むけにして書く方法もある。
  右利きが左から右へ引く横線を、斜めか、
  あるいは真下に近く引くことになる。
》pp.177-178


日本左利き協会「左利き筆法」
左利き友の会発行『左利き書道教本』に掲載されている
「左きき書道教室」のダイジェスト

1. 斜め書き筆法
2. 横書き筆法
3. 正座筆法

*「左利き筆法」を紹介している本:
・『見えざる左手―ものいわぬ社会制度への提言』大路直哉/著 三五館(1998.10)

・『左ききでいこう!―愛すべき21世紀の個性のために』大路直哉・フェリシモ左きき友の会/共著 フェリシモ出版(2000.6)


 ●左利きの人だけが苦しまなければならない理由はない

著者草壁の最後の結びの言葉――

 
鈴木は右手で書家になったために苦悩している。
  しかし、右利きの人で
  そういう苦しみをした人はほとんどいない。
  左利きの人だけが、右手を事故で失った人と同様の苦しみを
  一様に強制されなければならない理由はないはずである。
》p.178


 ●字の書き方教室の昨今の状況

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本誌では、「左利き者の証言から~(16)書家・鈴木金造」と題して、1980(昭和55)年発行のジェームス・ブリス、ジョセフ・モレラ著『左利きの本――右利き社会への挑戦状』草壁焔太訳(講談社)から「左利き書道教室を開いたことのある書家」鈴木金造三の言葉を、「第二部 日本編」の著者である草壁焔太三の言葉を交えて、「1980(昭和55)年の左利き書道事情」を紹介します。

今回は、引用部分を全て紹介しています。

私のコメントをのぞき、ほぼ本文の全容がご理解いただけるでしょう。

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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
左利き者の証言から16書家・鈴木金造-左利きで生きるには週刊ヒッキイ559号
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