仕事柄、受付業務も兼ねている私の職場では内外含めて電話を受けることが多い。受話器の向こうから聞こえてくる声は、老若男女の違いもあるが、実に様々なバリエーションに富んでいる。
大概がごく普通の問合せであって、穏やかな対話のうちに過ぎていくのだが、時期によっては(詳しい説明は仕事上のことなので省くが)、冒頭から憤怒の勢いでかけてくる人がいたりする。
ただ、こう毎日のように様々な電話を受けていると、最初の第一声を聞いた瞬間、相手がどう出てくるか判断ができるようになってくるものだ。こういう言い方は良くないと思うが、同じ用件でも「こちらのペースに持ち込める相手」なのか、「てこずりそうな厄介な相手」なのかが、相手の声の調子でなんとなく分かるのだ。
この勘は大抵当たるのだが、まれに「君子豹変す」の諺ではないが、組し易しと思っていた相手がいきなり厄介な相手に変貌することがある。ついさきほどまで穏やかだった声が、こちらが返した一言がきっかけとなって、急に怒りを含んだ険しい声や怒鳴り声に変わってしまう。そのときは、「しまった!判断を間違えた!」と思うのだが、と同時に、打って変わった相手の声に「本当にさっきの人と同一人物なの?」と驚いてもいるのだ。
それにしても、声色ひとつで、相手に親しみを覚えたり、好きになったり、嫌いになったり、怖いと思ったり・・・声が、それを耳にする人に与える影響は意外と大きいと思う。
ところで、声と言えば、いつも不思議に思っていることがある。
電話に出たときに「はい、○○○○です」と社名を名乗ったとする。その時、電話を掛けてきた相手が同じ社内の人だった場合、「ああ、○○さん?」と、自分と同じ部署にいる違う女性に間違われることがよくあるのだ。それは私だけに限らず、ほかの女性の場合にもよくあることなのだが、声というのは、近くにいるとお互いに似てくるものなのだろうか?
よく聞く話に、娘の声が母親に、あるいは妹の声が姉に(その逆もしかり)、間違われるということがあるが、それは血の繋がった肉親同士故だろうと思っていた。同じDNAを持っているわけだから、声質が似る可能性は高いだろう。だが、職場で間違われるというのは?
職場の同僚は赤の他人同士、かといって、お互いに相手の物真似をしているわけでは勿論ない。
一つの考え方として、職場での電話、特に電話を取ったときの第一声は決まりきった文言なので個人の特徴が表れにくいということがあると思う。私自身、相手に良い印象を与えようと、地声よりやや高めの明るい「営業用の」声で電話に出るようにしている。他の女性も同じように「営業用の」声になっているとすれば、相手の耳には、よく似た声に聞こえるかもしれない。
と、そこまで考えが及んだ時にふと気づいた。そういえば、男の人の声を他の誰かと聞き間違えることはあまりないなと。男性の声は意外にも判別しやすい。時々、慶ちゃんとマッスーの歌声が似ていると思うこともあるけれど、シゲの声なんて特徴がありすぎて、コーラスの中でもはっきり聞き分けられるほどだ。
生き物の世界では、基本、繁殖期になると雄(♂)が雌(♀)に向けて熱いラブコールを始める。それは美しく色鮮やかな自らの姿だったり、ライバルを撃退する力強さだったり、見事にデコレーションした「愛の巣」だったりと、表現方法はいろいろあるのだが、「声(歌)」という方法を使う生き物も多い。その場合、よく響く美しい歌声は、雌のハートを獲得するために、雄のみに与えられたものであり、同じ種でも個体ごとにバラエティ豊かな声音を持っている。選ぶ方である雌は、己の声などはさておき、耳に聞こえてくる雄たちの歌声をたよりに、自分好みの相手を見つけるわけだ。
自分でも何が言いたいのか分からなくなってきたのだけれど(笑)、人間の男性の声が、女性の場合と比較して、他者の声と聞き間違えられることが少ないのは、もしかすると、人類以前からの遺伝子に因るものではないだろうか。と、そんな何の根拠もない、くだらない推測が頭を過ぎった。
NEWSのアルバムを聴きながら、シゲの声にうっとりしている自分は、美しい羽をヒラヒラさせた雄鳥の歌声に、ヒョコヒョコついていく雌鳥と基本的に何ら変わりがないではないか?と苦笑せざるをえない。
それでも、ヒトならではの違いをあえて挙げるならば、私がシゲを好きになったのは、彼の声がきっかけではないということだ。(もちろん、顔でもない)
とは言うものの、好きになった人の声は、たとえどんな声であろうと、自分にとって心地よい美声に聞こえてくるのだから、なんとも不思議なことである。
************************************************
さて、今日から始まりましたエッセー「桃色の独り言」ですけども
なんだかぜんぜんまとまりのない、起承転結の基本すら出来ていない
じつに自由気ままでとりとめもない文になっておりますけども
しかも、本家「青い独り言」の内容と全然リンクしておりませんけども
自分的には、けっこう楽しみながら書けました!
なので、懲りずにこれからも毎月書いていきます!(笑)
ま、感想などもお気軽にコメントしていただけたらと思います。
大概がごく普通の問合せであって、穏やかな対話のうちに過ぎていくのだが、時期によっては(詳しい説明は仕事上のことなので省くが)、冒頭から憤怒の勢いでかけてくる人がいたりする。
ただ、こう毎日のように様々な電話を受けていると、最初の第一声を聞いた瞬間、相手がどう出てくるか判断ができるようになってくるものだ。こういう言い方は良くないと思うが、同じ用件でも「こちらのペースに持ち込める相手」なのか、「てこずりそうな厄介な相手」なのかが、相手の声の調子でなんとなく分かるのだ。
この勘は大抵当たるのだが、まれに「君子豹変す」の諺ではないが、組し易しと思っていた相手がいきなり厄介な相手に変貌することがある。ついさきほどまで穏やかだった声が、こちらが返した一言がきっかけとなって、急に怒りを含んだ険しい声や怒鳴り声に変わってしまう。そのときは、「しまった!判断を間違えた!」と思うのだが、と同時に、打って変わった相手の声に「本当にさっきの人と同一人物なの?」と驚いてもいるのだ。
それにしても、声色ひとつで、相手に親しみを覚えたり、好きになったり、嫌いになったり、怖いと思ったり・・・声が、それを耳にする人に与える影響は意外と大きいと思う。
ところで、声と言えば、いつも不思議に思っていることがある。
電話に出たときに「はい、○○○○です」と社名を名乗ったとする。その時、電話を掛けてきた相手が同じ社内の人だった場合、「ああ、○○さん?」と、自分と同じ部署にいる違う女性に間違われることがよくあるのだ。それは私だけに限らず、ほかの女性の場合にもよくあることなのだが、声というのは、近くにいるとお互いに似てくるものなのだろうか?
よく聞く話に、娘の声が母親に、あるいは妹の声が姉に(その逆もしかり)、間違われるということがあるが、それは血の繋がった肉親同士故だろうと思っていた。同じDNAを持っているわけだから、声質が似る可能性は高いだろう。だが、職場で間違われるというのは?
職場の同僚は赤の他人同士、かといって、お互いに相手の物真似をしているわけでは勿論ない。
一つの考え方として、職場での電話、特に電話を取ったときの第一声は決まりきった文言なので個人の特徴が表れにくいということがあると思う。私自身、相手に良い印象を与えようと、地声よりやや高めの明るい「営業用の」声で電話に出るようにしている。他の女性も同じように「営業用の」声になっているとすれば、相手の耳には、よく似た声に聞こえるかもしれない。
と、そこまで考えが及んだ時にふと気づいた。そういえば、男の人の声を他の誰かと聞き間違えることはあまりないなと。男性の声は意外にも判別しやすい。時々、慶ちゃんとマッスーの歌声が似ていると思うこともあるけれど、シゲの声なんて特徴がありすぎて、コーラスの中でもはっきり聞き分けられるほどだ。
生き物の世界では、基本、繁殖期になると雄(♂)が雌(♀)に向けて熱いラブコールを始める。それは美しく色鮮やかな自らの姿だったり、ライバルを撃退する力強さだったり、見事にデコレーションした「愛の巣」だったりと、表現方法はいろいろあるのだが、「声(歌)」という方法を使う生き物も多い。その場合、よく響く美しい歌声は、雌のハートを獲得するために、雄のみに与えられたものであり、同じ種でも個体ごとにバラエティ豊かな声音を持っている。選ぶ方である雌は、己の声などはさておき、耳に聞こえてくる雄たちの歌声をたよりに、自分好みの相手を見つけるわけだ。
自分でも何が言いたいのか分からなくなってきたのだけれど(笑)、人間の男性の声が、女性の場合と比較して、他者の声と聞き間違えられることが少ないのは、もしかすると、人類以前からの遺伝子に因るものではないだろうか。と、そんな何の根拠もない、くだらない推測が頭を過ぎった。
NEWSのアルバムを聴きながら、シゲの声にうっとりしている自分は、美しい羽をヒラヒラさせた雄鳥の歌声に、ヒョコヒョコついていく雌鳥と基本的に何ら変わりがないではないか?と苦笑せざるをえない。
それでも、ヒトならではの違いをあえて挙げるならば、私がシゲを好きになったのは、彼の声がきっかけではないということだ。(もちろん、顔でもない)
とは言うものの、好きになった人の声は、たとえどんな声であろうと、自分にとって心地よい美声に聞こえてくるのだから、なんとも不思議なことである。
************************************************
さて、今日から始まりましたエッセー「桃色の独り言」ですけども
なんだかぜんぜんまとまりのない、起承転結の基本すら出来ていない
じつに自由気ままでとりとめもない文になっておりますけども
しかも、本家「青い独り言」の内容と全然リンクしておりませんけども
自分的には、けっこう楽しみながら書けました!
なので、懲りずにこれからも毎月書いていきます!(笑)
ま、感想などもお気軽にコメントしていただけたらと思います。