旅してマドモアゼル

Heart of Yogaを人生のコンパスに
ときどき旅、いつでも変わらぬジャニーズ愛

ドラマスペシャル「遺恨あり」

2011-02-26 | 観たものレビュー
肉親を殺した相手を、自分の手で殺してやりたい。

そう思う心は、時代とは関係ないんだなと思いながら見てました。

でも、憎しみを抱えて生きる人生の、何と虚しく孤独に満ちていることかと。

その行為を人がどれほど讃えたとしても、人を殺したことで背負うものの重さは決して軽くはならなくて。

特に出獄後の六郎の迷走は見ていて息苦しいほどでした。


法治国家として、法に基づく判決を下そうとする立場も、復讐の連鎖を断ち切らなくてはならない、とする中江判事の考えも、今を生きる私たちには納得できる理屈。

でも。

現在における殺人の裁判が、遺族にとって納得いく判決になっているかと問われれば、全てを肯定できないことも事実。


仇討ちを殺人であると定めた法律に、法治国家へ変わることをあまりにも急ぎすぎて、人としての感情を無視した故の歪みを感じました。


仇討ちは殺人か正義か

感情で捉えれば正義
行為で捉えれば殺人

そして、その罪を裁くのは裁判所

でも、人を裁くのは最終的にその人自身なんじゃないのかなと、最後までドラマを見ていて思ったことです。



なんだか、まとまりのない感想だけど、いろいろ考えさせられた重厚なドラマでした。





そして、藤原竜也がホンマにいい演技してました
もちろん彼のまわりの役者さんたちも素晴らしくて。
見入ってしまったです。

おかげで『デカワンコ』をすっかり忘れてしまってました…