今宵の一枚はChick Coreaの「Return to Forever」。Jazzファンのみならず音楽好きなら、どこかで一度は聴いているアルバムではないだろうか。1972年の録音でレーベルはECM。ヒュージョン(当時はクロスオーバー)の旗手として一世を風靡。耳に心地よいスタイリッシュなサウンドである。Checkは才能豊かな人でラテン色溢れるサウンドからフリージャズ、そしてスタンドーなスタイル果てはクラシックまでこなすが、とりわけ作曲の才能がすごい。とにかくオリジナル曲を数多く書いたミュージシャンである。
前述したようにラテン的な色合いを色濃く持つ人だが、とりわけこのアルバムは、その代表といっても過言ではない。全編にバックを覆うスタンリー・クラークのBassが凄い。久々に針を落とし納得。一昨日からカートリッジを103に戻してみたので、少しニュートラルな傾向かもしれない。AT-R-1だとまた違ったサウンドだろう。
おもしろいは、VocalのFlora purimのA面の歌が歌ではない、という批判。由紀さおりの「夜明けのスキャット」もまったく同じ批判があり話題になった。洋の東西を問わず人間なんて考えることは同じですな。