取り立てて大きな不満はなかったが、外観の使用感とわずかにノイズが乗るようになったパワーアンプアムクロンのXLS-402。暫し鳴りを潜めていたオーディオの虫がまたまた動いた。(笑)例によって例の毎夜な夜なヤフーオークションを徘徊、今度は何にしようかなぁ、と物色していたところ、ThecnicsのA-3を見つけた。以前から気になっていたアンプである。パワーアトランジスタが片チャンネル交換され各種整備&調整済み。外観も綺麗。買うしかないではないか。!!(笑)
特性重視で音は綺麗だけど---。と、発売当時オーディオ評論家の間では低評価だったが、メーカーの評論家対策(要はお金ネ)が行き届かなかった可能性が高いのでは、と睨んでいた。35年前の話である。なぜなら、チラッとしか聴いた記憶しかないが、それは魅力的な音を奏でていたから。以来アンプ遍歴の中でタイミングの問題で手元に置きくとはなかったものの、ずっと気になっていたのだ。あいにく生産台数が少なく、程度が良いものは滅多に市場に出てこない。私的幻の名器である。
ポイントは620Bとの相性だが、これは楽観していた。亡くなった上杉さん(オーディオ評論家)が「ALTECのスピーカーは電気特性の良いアンプで鳴らすのが一番ですよ。」とステレオサウンドの海外スピーカー特集で発言していて、彼はなんとA-7をLo-Dの9500で鳴らす組み合わせを提案していたのだ。今でもその記事は鮮明に覚えている。探せばバックナンバーがあるかもしれない。で、大いに共感するところであり、実行に移したわけ。ちなみに上杉さんの本職はUESUGIブランドのアンプ造り。真空管専門だが、プリを聴きまるでトランジスターのようなシャープな音質で驚いた記憶がある。アンプはもちろん自作、スピーカーも自作でユニットはALTECが彼のシステム。
要はスピーカの個性がそれほどまでに強いということ。
試聴結果は明日に続く。