今宵の一枚はチック・コリアのCirculus Vol1、レーベルはblue note。録音は1970年4月、NY。チックはその演奏スタイルが大きく変わることで有名だが、このアルバムはどう考えてもReturn to foreverとは結びつかない。いや想像すらできない。根源的に違う音創りと音楽に対する思想。幸せな気分に浸れるReturn to foreverと比べ、正直聴くのが辛くなる。Jazzの領域を超えた現代音楽とも聴こえる。いやはや、とんでもないアルバムである。
斬新で新鮮なれど、どこか予定調和的に変遷する秀才マイルスとは違い、チックは革命児いや天才かもしれない。