今宵の一枚は、大西順子のCrusin、録音は1993年4月。レーベルは東芝EMI(Somethin' Else)。大西順子2枚目のアルバムである。凄い、実に素晴らしい。改めて聴いみると彼女の才能の迸りを感じる。とにかくパワフルでダイナミック、日本人離れした強靭なタッチは驚くばかり。作曲の才能も素晴らしく冒頭のEulogiaで度肝を抜かれる。今年復帰したらしいが、2013年に一度引退している。デビュー当時、青山のbody&soulで聴いた生演の印象は未だ強い。小柄なあの体からあれほど力強い音を奏でるとはにわかに信じられなかった。まだまだ若い(今年48歳)ので以前のように活躍してもらいものだ。
メンバーとの息もピッタリ。Rodney Whitakerのbassも正確かつ素晴らしいリズムを刻み、Billy Higginsのdrumsは憎いほどに上手い。billyノdrumsはよく聴いているがこれほどの演奏はなかなか聴けないのではないか。彼女を鼓吹する様は圧巻。煽りつつリズムを醸し出す様子が素晴らしい。
オーディオ的快感に満ちた音創りである。ダイナミックレンジが広く定位も明確。なにより生々しい。
1)
Eulogia
Junko Onishi
Junko Onishi Trio
8:58
2)
The Shepherd
Duke Ellington
Junko Onishi Trio
6:03
3)
Summertime
George Gershwin / Ira Gershwin / DuBose Heyward
Junko Onishi Trio
7:50
4)
Congeniality
Ornette Coleman
Junko Onishi Trio
11:15
5)
Melancholia
Duke Ellington
Junko Onishi Trio
2:32
6)
Caravan
Duke Ellington / Irving Mills / Juan Tizol
Junko Onishi Trio
6:21
7)
Roz
Rodney Whitaker
Junko Onishi Trio
7:58
8)
Switchin' In
Junko Onishi
Junko Onishi Trio
3:31
9)
Blue Seven
Sonny Rollins
Junko Onishi Trio
(personnel)
大西順子(piano)
Rodney Whitaker(bass)
Billy Higgins(drums)