アナログおやじのJazz&Audio日記

アナログ好きのおっさんが綴るJazz&Audioの四方山話です。夜な夜なレコード三昧、オーディオ三昧です。

グレートジャズトリオ(The Great Jazz Trio at Village Vanguard VOL.2)

2015年02月09日 23時50分14秒 | ジャズ






今日は殊の外寒い。手袋をしていても手が痛くなり歩いていると、深々と冷気が身に沁みる。気温はさほど低くはないのが不思議。19時で3度なり。

今宵の一枚はThe Great Jazz Trioのライブ、1977年の録音。レーベルはEastWind(日本のレーベル)だ。このトリオ、説明の必要もないまさにグレートな面々である。


Hank Jones(piano)

Tony Williams(ds)

Ron Carter(bass)

三人の手堅く破綻のないプレイは終始安定し、リラックスして聴くにはもってこいのアルバムである。とりわけ、Tony Williamsのドラムが良く唄い、これぞJazz Dramといった風情で実に気持ちが良い。A面のConfirmation後半のソロは圧巻。それに比べBassのRon carterが今一つかなぁ。どうも単調なプレイに聞こえるのだが。もっと熱くインタープレして欲しいなぁ。Hank Jones、この人はホントに安定した演奏でまったく破綻がない。実に上手い。二人との距離の取り方も素晴らしい。まさにお手本的なプレイですな。

インフルエンザなんかに負けるな

2015年02月08日 20時53分41秒 | ジャズ
母親がインフルエンザに罹患した。昨日、病院に行ったらいつもの元気な様子はどこへやら、マスクをしてベッドで横になっていた。本人曰く、頭が痛く熱がある、とのこと。看護婦さんに確認すると、午後から発熱した様子。老親曰く「37度」看護婦さん曰く「38度」と食い違うも、後者が正しいはず、となるとインフルエンザの疑い濃厚である。89年近くインフルエンザとは無縁の人だったので、不安だ。

検査結果は12時間後でないと、出ないとのことでとりあえず安静にするしかない。水枕とお腹に熱冷まし用の冷たい瓶?で対策の様子。?当然食欲もなく、夕飯は箸をつけた程度だ。水分補給が大事とアクエリアスを買って飲ます。点滴は拒否、こまった婆様だ。

検査が陽性なら連絡、と言い渡され帰宅。危惧した通り、本日9時半過ぎに病院から電話あり。インフルエンザ確定、しかもA型。隔離済みとのこと。なんとか点滴を打つように説得を強く依頼した。お見舞いは遠慮してほしいとのことで、心配が募る。タミフルの処方承諾可否あり、もちろん、可。

夕方電話すると、熱も7度に下がり食事も摂りたい、との意思表示あり、とのことで一安心。
昨年は大腿骨骨折&手術ミスで10か月の入院を余儀なくされ、11月に退院した、と思ったら年末に尻持ちついて腰部圧迫骨折。おまけにインフルエンザ。高齢かつ骨粗鬆症で背も縮んでしまったが、頭はシッカリしてるし、基礎体力はある人なので、今回も切り抜けてくれると思うし、絶対大丈夫。


元気で103歳までガンバってくださいな。

マイルス・デイビス(In a silent way)

2015年02月07日 23時51分05秒 | ジャズ






今宵の一枚はMilesの「In a silent way」。1969年のアルバムでレーベルはコロンビア(今のCBS SONY)。Jazzファンご存じのいわゆるNew Directionを決定づけたアルバムとして有名である。すなわち当時音楽シーンの中心となりつつあったElectric Sound(電子楽器)とRockのリズムを、大胆に取り入れたのだ。「Miles in the sky」、「キリマンジャロの娘」を経て「In a silent way」。この3作でNew DirectionのなんたるかをMilesは示したのだ。そして集大成にして革新的なアルバムである次作「Bitches Brew」に続くのだ。

このアルバム何といってもメンバーが凄い。

Miles Davis(tp)

Wayne Shorter(ss)

Herbbie Hancock(elp)

Chick Core(elp)

Joe Zawinul(elp&org)

John Mclaughun(g)

Dave Holland(b)

Tony Wiliams(ds)


後にWeather Reportを結成するZawinulとShorterそしてJohn Mclaughunが参加している。おまけにChickとHerbbie揃って演奏しているのだ。輝くばかりの豪華メンバー。まさにフィージョン音楽の旗手となる面々である。

サウンドはまさに名は体を表すで、一言でいうとサイレント。静謐といってもいいくらいの「静かさ」が特徴でガンガンと鳴るRock特有の煩さがない。Zep(Led Zeppelin)やRolling Stonesの醸し出すサウンドとは全く異質。当然といえば当然だが一聴するとElectric Soundながら、じっくり聴くと余りの違いに同じ電子楽器を使っているとは思えないほどだ。印象的なのがJohnのギター。抑制的で内へ内へと広がり、浸透力が極めて強い。

曲の構成も舌を巻く。やはりMilesは天才である。

LPとSACDを鳴き合わせてみた。これがおもしろい。甲乙つけ難いがわずかにリアリティでLPが上か。アナログ強し。









今朝は4時起き

2015年02月07日 07時12分52秒 | ジャズ
今日は4時に目が覚めた。実は例の安楽椅子で寝ていたら不覚にも昨夜10時以降記憶が、ない。ちょっと中途半端な時間にて二度寝はもったいないし睡眠時間も十分。年寄りのようだ。あ、もう実年齢も年寄りか。(自爆) 4時から620Bガンガン鳴らすわけにもいかず、ネットサーフィンしていたらこんな時間に。(笑)さて朝飯ですな。

ハービー・ハンコック(処女航海)再び

2015年02月05日 00時46分47秒 | ジャズ








今宵の一枚はHerbie Hancockの「maiden Voyage」、処女航海。1965年の録音でレーベルはBlue noteだ。これまたJazzファンには耳タコのアルバム、名盤のひとつに数えられている。2015年の今聴いても少しも旧さを感じない楽曲。A面冒頭の「Maiden Voyage」まさにこれから海へ漕ぎ出そうとする雰囲気が素晴らしくウキウキする気分。MilesのQuintet在籍当時のリーダーアルバムで、自分の意思と思いが溢れている。ハービーはチック同様たいへん作曲の才能がある人で、斬新な曲をこれでもか、と産出。

ハービーとチック、演奏スタイルの変遷と作曲の才能を見るとこの二人よく似ている。

このアルバム脇を固めるメンバーも腕利き揃いですごい。

Herbie Hancock(Piano)

Freddie Hubbard(tp)

George Coleman(ts)

Ron Carter(bass)

Anthony(Tony)Williams(ds)

MilesのQuintetとtsのWayne Shorterが違うだけで他はまったく同一メンバー。Tony(なぜかクレジットはAnthony)Williamsのdsが通奏低音のようにず~と鳴り響きているのが印象的だ。それもハイハットのサウンドが良く響く。Millesの楽団ではとかく評価が芳しくないtsのGeorge Colemanも水が合うのか素晴らしい。なかでもHerbieのtpが出色。MilesのQuintetで聴く彼より伸び伸び演奏している感じだ。

必聴アルバムなり~。








チック・コリア4(Return to Forever)

2015年02月04日 00時58分20秒 | ジャズ







今宵の一枚はChick Coreaの「Return to Forever」。Jazzファンのみならず音楽好きなら、どこかで一度は聴いているアルバムではないだろうか。1972年の録音でレーベルはECM。ヒュージョン(当時はクロスオーバー)の旗手として一世を風靡。耳に心地よいスタイリッシュなサウンドである。Checkは才能豊かな人でラテン色溢れるサウンドからフリージャズ、そしてスタンドーなスタイル果てはクラシックまでこなすが、とりわけ作曲の才能がすごい。とにかくオリジナル曲を数多く書いたミュージシャンである。

前述したようにラテン的な色合いを色濃く持つ人だが、とりわけこのアルバムは、その代表といっても過言ではない。全編にバックを覆うスタンリー・クラークのBassが凄い。久々に針を落とし納得。一昨日からカートリッジを103に戻してみたので、少しニュートラルな傾向かもしれない。AT-R-1だとまた違ったサウンドだろう。

おもしろいは、VocalのFlora purimのA面の歌が歌ではない、という批判。由紀さおりの「夜明けのスキャット」もまったく同じ批判があり話題になった。洋の東西を問わず人間なんて考えることは同じですな。

快調なり

2015年02月03日 02時16分53秒 | ジャズ


どうするか悩んだパワーアンプ、1594Bに後ろ髪をひかれながらも今回は現状維持とした。XLS402が俄然調子が良く魅力的なサウンドを奏でているから。M4も「当たり」(エージング)が付いてきたころXLS402と交代、ちょっぴり後悔したから。導入してから1週間、タップリ通電し本来の実力を発揮しつつある。力強い低音とパワフルな中域は聴いていて気持ちが良い。高域こそワイドレンジではなく、伸びていない感じがしないでもないが不満なほどではない。

620Bが醸し出す世界に浸ると、オーディオ的なスペックなど気にならなくなってくるから不思議だ。如何に心地よい音楽を奏でるかである。気持ち良く謳わせられるかだ。オーディオの中心、核はスピーカーである。次はアンプかな。人間でいえば頭がスピーカーで心臓がアンプ。強力な駆動力を持つアンプを使うとスピーカーは化ける。以前使っていたL-10(ビクターノスピーカー)で体験した。次元が違ってくる。XLS402もダンピングファクターが高い点で駆動力があるのだろうが、強大な電源で実現する駆動力こそが本物の気がする。

写真は10年前に使っていたL-10。今思い出しても良いスピーカーでした。620Bとは対極だが柔らかくそれでいて力強い音質はとにかく魅力的だった。

APHRODITE(アフロディーテの祈り)by中本マリ

2015年02月01日 23時30分00秒 | ジャズ






今宵の一枚は大好きな中本マリの「アフロディーテの祈り」、1979年の録音でレーベルはZen(ビクター)。中本マリ最盛期のアルバムで、しっとり謳いあげる歌唱が素晴らしい。Dianaとは対照的な、いかにも日本人なウエット歌声でグイグイと引き込まれるほどに、たいへん魅力的なサウンドある。響きの心地よさは出色。

特筆すべきは彼女のために、スティービー・ワンダーやジャニス・イアンが書下ろしの楽曲を提供したこと、さらにマルチ録音が当たり前になり「音造り」が前提となリ始めたこの時代(1970年代後半以降)にバックの演奏と、歌を同時録音する、という画期的な試みがなされたことだ。

大音量で再生するとマルチ録音の「粗」や「わざとらしさ」「つくりモノ感」が耳につき、心から音楽が楽しめないことがよくある。マルチモノーラル録音(現代の録音は数十チャンネルのモノーラル録音が基本で最終的にステレオ録音に落とし込む)でかつデジタル処理が前提の今日、1950年代や1960年代の録音が心地よく、またリアリティに溢れ生の音を想起しやすいのはある意味、当然のこと。

アナログは素晴らしいのだ。