まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「妖精の結婚式」 その118

2014-08-03 21:28:57 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
で、続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その118

  他の妖精たちも 一斉に寄ってきた
  ふたは あっと言う間に妖精まみれ
  遅れた妖精たちは 何とか近寄ろうと
  そこら中を ぶんぶん飛び回った
  さやかさんは 手にこぼして差し出した

<つづき>

人間の手じゃ嫌かなと 思ったけれど
ひとりふたりと寄ってきて
ちびりと飲んで 飛び跳ねた
辺りを飛んでた妖精も やってきて
手から飲んでは くるくる飛んだ

ふたから飲んでた妖精たちも
さやかさんの方に やってきた
見ると ふたは空っぽだった
もう一度注ぐべきかと 蒼い妖精を見る
蒼い妖精は にっこりかぶりを振った

さあ皆さん と蒼い妖精は言った
この後お式ですから その辺に
一斉に ぶーっと声が上がった
皆さん? と蒼い妖精はまた言った
妖精たちはしぶしぶ さやかさんから離れた

蒼い妖精が 何か合図したのか
カエルたちがまた 演奏を始めた
妖精たちは 音楽につられて踊りだし
すぐに芝生や宙を ふざけ転げ始めた
さやかさんはそっと ビンにふたをした

やれやれと さやかさんが思っていると
蒼い妖精が 目を合わせ仕草で
植木の影に行くよう 促した
さやかさんは 静かに小道を後ずさった
蒼い妖精がふわりと 葉影に現れた

なぜ来たのです 妖精の目は怒ってた
来るなと言ったのに・・
しかもこんな 式の直前に
あ・・ごめんね とさやかさんは言った
さっき目がさめたんだよー はは


<つづく>



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※修正のご報告:2016年1月10日
やれやれと さやかさんが思ってると → ~ さやかさんが思っている
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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その117

2014-08-03 21:25:29 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
もうちらほら、お盆を見越した話題が出てくる頃ですね。

それなのに、まかろんはいったい何をやってるのでしょう。
まかろんは、夏が始まった実感もないまま、9月を迎えることとなりそうです。

どうぞ皆さまは存分に夏を楽しんで下さいね。

そして、そして来年こそは夏向けの茶菓子を作成したいものです・・・

では、続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その117

  鎮まりなさい! と声がした
  青い色が目に入った と思ったら
  小さな青い花が 一面に降ってきた
  花は触れるはしから 穏やかな
  雨と緑の香りを残して 消えていった

<つづき>

妖精たちは ほんわり静かになった
どうしたというのですか
蒼い妖精が現れた
人間ガ人間ガ人間ガ人間ガ!
妖精たちは 一斉に騒ぎだした

違いますよ と蒼い妖精は朗らかに言った
この人間は “お友達”です
贈り物を もってきてくれたのです
蒼い妖精は 促すようにさやかさんを見た
さやかさんは にこやかに梅酒を出した

みなを脅かさないよう ゆっくりと
大きなビンを地面に置いて ふたを開けた
庭に広がる土の香りの中 ふんわりと
花の香りが ほどけて立ちのぼった
妖精がひとりふたりと 近寄って来た

何か容れ物をと思ったが
そーいや 慌てて来たので忘れてた
ふわふわ飛んできた 妖精が
大きなビンに ダイブしかけてる
ちょっと待って とふたに注いだ

妖精は 蒼い妖精をちらっと見た
蒼い妖精は にっこりうなずいた
妖精は小さな手で 梅酒をこくり
とたんに羽をぱたぱた 飛び上がり
くすくす笑いながら 飛び跳ねた

他の妖精たちも 一斉に寄ってきた
ふたは あっと言う間に妖精まみれ
遅れた妖精たちは 何とか近寄ろうと
そこら中を ぶんぶん飛び回った
さやかさんは 手にこぼして差し出した


<つづく>



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