まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「妖精の結婚式」 その124

2014-08-06 21:35:48 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その124

  さやかさんは きょとんと妖精を見た
  いーか と妖精は含めるように言った
  式には 少しの場の乱れも禁物なんだ
  俺も力を使うなんて バカはしねぇ
  だからお前も気を落ちつけろ 場を乱すな

<つづき>

この妖精の言いなりは 嫌だったけど
式の邪魔は 断じてしたくない
さやかさんは しぶしぶうなずいた
よし と妖精は空中であぐらをかいた
コイツ一々むかつくなと さやかさんは思った

こうなりゃ無視だ無視と 思ったところで
カエルたちを見ると 芝生に散らかった
花やらゴミやらを 黙々と片づけていた
他の妖精たちは みな囲い地に消えていた
ねぇ とさやかさんは妖精を振り返った

アンタ あっち行かなくて良いの?
大切な式なんでしょ?
あーいいんだ と妖精は手を振った
俺にゃ必要ねーし 参加すりゃ
あいつらにゃ キツすぎるだろうし

ふーん? とさやかさんは言った
じゃあなんでここにいるのとか
正直 訳が分からなかったが
この妖精と下手に 関わりたくない
カエルたちの手伝いに ゴミを拾い始めた

妖精はお椀の所へ 飛んでいって
金色の液体を 舌を鳴らして一口飲んだ
囲い地の方から 歌が聴こえ始めた
単調な でも静かで力強い調べ
妖精たちが 声を合わせて歌っていた

さやかさんは ゴミを拾いながら
ちらりちらりと 歌が聴こえる方を見た
おい地味女 と妖精が
梅酒のビンの上に立って 呼んできた
これ 何だ


<つづく>



人気ブログランキング ← カエルも歌えるけどねー、ゲコゲコ。


※変更:2016年1月10日、2016年7月18日
妖精たちが 声を合わせ歌ってた → ~ 声を合わせて歌ってた 

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新作 ~ 「妖精の結婚式」 その123

2014-08-06 21:32:14 | 未完「妖精の結婚式」 2014梅雨
ふふふ、やっと題名にふさわしい内容に辿り着きましたよ。

ここから更に頑張りますねっ。

・・・ということは。

ここから、さーらーにー、話が続く・・・


続きでーす。


2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その123

  思わず 後ずさりするさやかさんを見て
  妖精は面白そうに にやりとした
  よぉ~地味女 まだ生きてたか
  ええ見ての通りね! とさやかさんは
  反射的に 妖精をにらみつけた

<つづき>

何の用? あたしたち・・忙しいんだけど
んなわけねーだろ と妖精は返した
式やってる間 待ってるだけだろうが
妖精は羽を動かし さやかさんに近づいた
さやかさんはまた 後ずさった

おいおい と妖精は肩をすくめた
んな怯えるなって・・何もしねーよ
怯えてなんか・・ と言うさやかさんに
妖精はずいと飛んで 近寄ると
さやかさんの頬に ぺちと手を当てた

ほら と妖精は言った
何もしねぇだろ 落ちつけって
何か・・した とさやかさんは
上目づかいに ふくれっ面をした
今あたしの頬 叩いた

ガキみたいな事 言うなよ
と妖精は うんざりした顔で言った
とにかく俺が 変な事しねぇって
分かっただろって言ってんだよ
さやかさんは むぅっとむくれた

そんな事 分かるわけ・・!
と言いかける さやかさんに
あーもうお前 落ちつけって!
妖精は 空中で耳を押えて顔をしかめた
俺が悪かったから! “場”を乱すな!

さやかさんは きょとんと妖精を見た
いーか と妖精は含めるように言った
式には 少しの場の乱れも禁物なんだ
俺も力を使うなんて バカはしねぇ
だからお前も気を落ちつけろ 場を乱すな


<つづく>



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