続きでーす。
2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その140
肉塊に触れてた妖精の姿が 揺らめいた
髪は黒くぞろりと 背丈は人ほどに伸び
黒い上着と黒いズボンをはいた背からは
羽が 静かに宙に消えていった
連れてってやる と妖精はささやいた
<つづき>
妖精は蒼白い手を 肉塊にかけた
肉塊はふわりと 妖精の腕の中に収まった
妖精は金色の目を 白金の光に向けた
白金の光から ブ・・-ンンン・・と
低く震える音が し始めた
妖精は はっとして光を見つめ
たむろする妖精たちを 素早く見やった
妖精たちは 戸惑って光を見つめてた
妖精は舌打ちをして 肉塊を抱える腕に
わずかに 力を込めた
白金の柱が 激しく揺らぎ始めた
桃色の紫陽花の精も 目を丸くして
ただ 揺れる紫陽花にしがみつき
吹き上る光の柱を 見上げていた
妖精は 花に向かって足を踏み出しかけた
ドン! と目がつぶれんばかりの光が
石鉢を揺るがし 草地を揺らした
じわり と影が中ににじんだ
しみのような影は 次第に人の形をとり
がっしりとした褐色の手が 光の中から出てきた
褐色の手は 内から光の柱を打ち払った
堂々とした体躯の 褐色の肌の姿が現れた
流れる黒髪は黒い外衣と共に 光に舞い
太い眉の下の目は 深い刻の積み重なりを
見つめ続けた地の底のように 暗かった
褐色の姿は 吹き上がる高熱の光の中
恐れ気もなく わずかに浮いて立っていた
その深い目は 草地の者たちを薙いだ
草地の者たちは 言い知れぬ喜びに震え
次々に地に降り 頭を垂れた
<つづく>
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肉塊に触れてた妖精の姿が 揺らめいた
髪は黒くぞろりと 背丈は人ほどに伸び
黒い上着と黒いズボンをはいた背からは
羽が 静かに宙に消えていった
連れてってやる と妖精はささやいた
<つづき>
妖精は蒼白い手を 肉塊にかけた
肉塊はふわりと 妖精の腕の中に収まった
妖精は金色の目を 白金の光に向けた
白金の光から ブ・・-ンンン・・と
低く震える音が し始めた
妖精は はっとして光を見つめ
たむろする妖精たちを 素早く見やった
妖精たちは 戸惑って光を見つめてた
妖精は舌打ちをして 肉塊を抱える腕に
わずかに 力を込めた
白金の柱が 激しく揺らぎ始めた
桃色の紫陽花の精も 目を丸くして
ただ 揺れる紫陽花にしがみつき
吹き上る光の柱を 見上げていた
妖精は 花に向かって足を踏み出しかけた
ドン! と目がつぶれんばかりの光が
石鉢を揺るがし 草地を揺らした
じわり と影が中ににじんだ
しみのような影は 次第に人の形をとり
がっしりとした褐色の手が 光の中から出てきた
褐色の手は 内から光の柱を打ち払った
堂々とした体躯の 褐色の肌の姿が現れた
流れる黒髪は黒い外衣と共に 光に舞い
太い眉の下の目は 深い刻の積み重なりを
見つめ続けた地の底のように 暗かった
褐色の姿は 吹き上がる高熱の光の中
恐れ気もなく わずかに浮いて立っていた
その深い目は 草地の者たちを薙いだ
草地の者たちは 言い知れぬ喜びに震え
次々に地に降り 頭を垂れた
<つづく>
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