こんにちは、2018年のまかろんです。
前回で「ココカラ出ヨウ」と影が言っていたんですね・・・。
それなのにどうしてまかろんは、未だにこの続きを書けないでいるのでしょう・・・
いつかこの夏至の庭に帰れると良いのですが。
では、続きでーす。
2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その155
影の腕の中に 大きな植木鉢が現れた
サアマダ間ニ合ウ ココカラ出ヨウ
囲イカラ出レバ 君ノ王トテ手出シデキナイ
コノ国ノ土ガ 喜ンデ君ヲ受ケ入レル
影はまた 銀色に光るスコップをかざした
<つづき>
でも・・ と妖精は弱々しく言った
でもこの娘は・・
ドノミチコノ娘ハ 助カラナイ
影は紫陽花の幹に手をかけ 静かに言った
君ノ水デモ 癒セナカッタノダロウ
ナラバ ココニ居ルノハ無駄死ニダ
影は紫陽花を 軽く引っ張り
少しせわしげに 地面を掘りだした
紅暗い熱気を放ちだした空を 背に
その姿は いっそう暗く小さく見えた
紫陽花は足場を崩され ぐらぐら揺れた
銀色のスコップが ざくざくと
地面を掘り崩しては 遠くへ投げる
その音一つ一つが 切りつけるようだった
繊細な手が 紫陽花をつかんだ・・・
・・待ってください! と紫陽花は抗った
どうしてなのだろう よく分からなかった
ただ ここから逃げたら何もかも失う
そんな気がした
ここにいたら 自分の全てを失うのに・・
それでもと 紫陽花は干からびた大地に
植物の身体で できるだけしがみついた
ここには サヤカの全てがある
それは 余所で空っぽの自分にしがみつくより
よほど芳醇なことのように 思えた
紫陽花は 根を伸ばした
深く・・ できるだけ深く・・
繊細な手が 地面から離そうと
引っ張っているのを 感じる
それともあれは 王の手かしら?
<つづく>
人気ブログランキング ← 帰りたい・・どこかに。
前回で「ココカラ出ヨウ」と影が言っていたんですね・・・。
それなのにどうしてまかろんは、未だにこの続きを書けないでいるのでしょう・・・
いつかこの夏至の庭に帰れると良いのですが。
では、続きでーす。
2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その155
影の腕の中に 大きな植木鉢が現れた
サアマダ間ニ合ウ ココカラ出ヨウ
囲イカラ出レバ 君ノ王トテ手出シデキナイ
コノ国ノ土ガ 喜ンデ君ヲ受ケ入レル
影はまた 銀色に光るスコップをかざした
<つづき>
でも・・ と妖精は弱々しく言った
でもこの娘は・・
ドノミチコノ娘ハ 助カラナイ
影は紫陽花の幹に手をかけ 静かに言った
君ノ水デモ 癒セナカッタノダロウ
ナラバ ココニ居ルノハ無駄死ニダ
影は紫陽花を 軽く引っ張り
少しせわしげに 地面を掘りだした
紅暗い熱気を放ちだした空を 背に
その姿は いっそう暗く小さく見えた
紫陽花は足場を崩され ぐらぐら揺れた
銀色のスコップが ざくざくと
地面を掘り崩しては 遠くへ投げる
その音一つ一つが 切りつけるようだった
繊細な手が 紫陽花をつかんだ・・・
・・待ってください! と紫陽花は抗った
どうしてなのだろう よく分からなかった
ただ ここから逃げたら何もかも失う
そんな気がした
ここにいたら 自分の全てを失うのに・・
それでもと 紫陽花は干からびた大地に
植物の身体で できるだけしがみついた
ここには サヤカの全てがある
それは 余所で空っぽの自分にしがみつくより
よほど芳醇なことのように 思えた
紫陽花は 根を伸ばした
深く・・ できるだけ深く・・
繊細な手が 地面から離そうと
引っ張っているのを 感じる
それともあれは 王の手かしら?
<つづく>
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