『 開聞岳―2』 森川 由美子さん 撮影
「コロナなんて怖くない」「そんなに罹るもんじゃないよ」とか「マスクなんて全く意味ないよ!」
と思っている人が居る。
その反面で、「コロナが恐ろしい、明日にも罹りそうだ!人には会えない、外にも出られない。
マスク無しなど考えられない」という人が居る。
このように同じ事に対しても人の見方、考え方はいろいろである。正反対のことすらある。
これは人間にはそれぞれの思考の癖があるからだと言われている。
従って時には正しい判断を誤ってしまうことがある。これは頭の良し悪しとか学歴知識等とは関係無しに
起こる。これが心理学で言ういわゆる「認知バイアス」と言うやつである。
これには正常バイアスと確証バイアスの2つがあるという。
とかく多くの人はコロナに対しても「自分は大丈夫だろう、でも他人は感染する」と思いこんで己を守ろう
とする。あらゆる事についてもそれが言える。火事や交通事故、病気などについて自分だけは大丈夫という
思い込みもそうだ。
最もこれがないと不安、心配、ストレスとで生きては行けないのかも知れない。
これが典型的な「正常バイアス」という奴で、自分は人より用心深いし賢明だし運もいいから自分だけは
大丈夫という思い込みが強い。しかし時には根拠のない自信過剰や手遅れなど陥りやすいと言う欠点がある。
一方で人間は最初に感じたことを無意識に再認識しようとして、その後はその先入観に合った情報だけを選別
して、その確信を強めていくものだ。
例えば、ワクチンは毒だと言う先入観を持つと、悪いという情報だけを受け入れてしまう。
いつまでもワクチンを受けられない人がこれにあたる。これが「確証バイアス」という奴である。
脳によってものを見たり理解する限りは、この現象は仕方のないことで、そのゆがみが生ずるのは避けられない。
世の中には、同じ事に対しても自分と全く違う又は正反対の意見や考えがあるものだ!と知れば、それに対しても
寛容になれるのかも知れない。
もし自分の周りに変な人、考えがまるで反対の人が居たとしても、ほれ!そこは「認知バイアス」の出番でしょう!