『 菜の花と相模湾 』 森川 雅昭さん 撮影
先週は突然この更迭騒ぎがあった。まず驚くのはその早さであった。
あのどうしようもない大臣やら議員の時とは比較にならない早さだった。
首相のブレーンでありの演説の草稿を作製、政策の骨子作りをする程の大事な人にしては
早かった。どういう密談があったか知らないがトカゲのしっぽ切りのように素早かった。
大臣や有力議員じゃないとこうなのだろうか。
秘書官は非公式のオフレコ会見で、同性婚について気持ち悪い、見るのも嫌だ、隣に住むのも
嫌だ等と発言したとかで更迭されたわけだ。
あの立場のあの役職にある人が言ったのだから、何処から洩れたのか知らないが、政府の姿勢と
反することになりこれはやむを得ないと思う。
いつもの大臣の更迭決定に比べて極端に早かったのと、オフレコという条件の会見なのに何故か
直ちに公になったというと言うところが不思議な気がした。
一般人の感覚としては、同性愛,同性婚というのはどう考えてもおかしく奇異の感が免れない。
私などは何やら生理的にも心情的にも受け入れられない。
あの秘書官の発言も、1人の人間としての感情としては理解出来る。もし自分の息子が娘がと
思ったらどうだろうか。
それを思うと普通の人の感情論としてはよく分かるが、あの職の、あの立場にいる公人としては
まずかったのだろう。人間だから、つい本音が出るだろうと同情もする。大臣や議員の時は少しも
そんな同情などしないのはどうした訳なのだろう。
だんだん事情が詳しく分かって来た。委員会で首相は「制度を改革すると、社会が変わってしまう、
価値観が変わってしまう」と答弁している。
「嫌だ、気持ち悪い」と言う言葉こそ使っては居ないが、反対だとの表現をしているのと同じに
取られても仕方がない。これは答弁書にない首相のアドリブだったそうだ。
それを記者団に秘書官が突っ込まれて、首相の気持ちをフォローしたのだろう。
彼等の事前の会話、楽屋裏での遣り取りではそんな正直な会話がなされていたのではと言う事が容易に
想像できるものになってしまった。
首相の軽率な発言をカバーするつもりがつい日常の言葉で出てしまったのだろう。
政治家、公人というのは、特権はもって居るけれど、その発言は窮屈でまことに難しいものだと珍しく
彼等に同情してしまう。