歩く方と、食べること。このどちらもが世界にかかわる行為です。
私たちを取り巻く世界の状況は日々変わります
ときには私たちはぬかるんだ道や山道を歩かねばならず、ときに私たちは初対面の人たちと食卓を囲んだり、糖質量もカロリーも全くわからないものを口にしなければなりません。
ふつうに食べるとは、そんな刻々と変化する世界に、ふわっと入り込んで身体を馴染ませ、その中でたいした意識をすることもなく、食べ方に微妙に調整しながら心地よく食べられることであり、頭にため込んだ知識で、食べる量や内容を管理することではないのです。