第四章6. 2022-12-30 11:43:00 | 私という病 p171「…それじゃあ男はどうすればいいんですか」…私は別に「男の人にどうこうしてほしい」と思って書いたわけではないので、「男はどうすればいいですか」と尋ねられても、「さぁね」と無責任に首を傾げるしかない。
第四章5. 2022-12-29 09:52:00 | 私という病 p168ブランド物が目的だったのではなく、売春が目的だったのでもなく、我々が目的としたのは「自尊心の回復」であった。そのことに気づかなければ、我々はプロセス地獄から永遠に抜け出せない。
第四章4. 2022-12-28 14:03:00 | 私という病 p163「女である」ということは、男の性的対象となることに関して、自らの主体性を手放さなくてはならない、ということなのか?…そんなはずはない。我々の中には確かに「男に欲情されたい」という願望があるけれど、それは私の意思を無視して一方的に他者の欲望の餌食にされるのではなく、私の主体性に基づいて私の方から「男を欲情させたい」ということなのだ。
第四章3. 2022-12-27 22:25:00 | 私という病 p160相手の許しもなく勝手に自分の性的欲望をぶつけておいて、「俺を欲情させるような服装をしてるおまえが悪い」などと責任転嫁するような男たち。あるいは性的対象になりにくい女性に対して、まるで「俺の欲望を刺激しない女は存在してる価値がない」と言わんばかりの露骨な揶揄や侮辱的な振る舞いをして見せる男たち。どちらにしろ、それは相手の主体性や人間性を無視した自分勝手な視点である。…女の存在や肉体は、その女自身のものだからだ。
第四章2. 2022-12-26 14:04:00 | 私という病 p156基本的に「匿名」「仮名」の関係性であるからこそ、日常生活の「自分」から離れ、重い自意識の鎧を脱いで、丸裸になることができる。…おそらくそれは、日常生活でよほど疲弊し傷ついた人間であろうけれど。…「自分の言動には、すべて自分が責任を自分は、こうあらねばならない」…他人が許しても、自分が自分を許せない…そういう人間は、コスプレして他人に化けるか、匿名性の高い場所で何者でもなくなるか、そのような特殊な儀式を経ないと、自意識の檻の中からでられないのである。