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『幻聴さんこんにちは、ぼくは幻聴さんに苦しめられていますが、ぼくは大勢の仲間がいるので、人を傷つけたくありません。だからお帰りください。ぼくには仲間がいますので、どうぞ帰ってください』
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…オンラインゲームと脳内ゲームに没頭し、それ以外のことは、すべて親や病院スタッフがしてくれるようになった。そしてこの快適な状態を維持するために、家に穴をあけたり親に手を上げ、院内では奇行にはまり、脳内ゲームにはまるという"環境"のメンテナンスを怠らず、あの手この手で「子ども的な自分」の世界を手放すまいとしがみついていたのだ…
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退院カンファレンスでは、だれも「もう爆発するなよ」とはいわなかった。病院に戻るなよともいわなかった。…中略…あなたの苦労を決して奪わない。