もうすぐ2周年特集で恥ずかしい昔の文章を発掘中。
今回は趣を変えて、ネット系で私に大きな影響を与えた本を紹介します。
*** 2年前にタイムトリップ ****
消えるサイト、生き残るサイト 「SEO11の戦術」で、絶対に生き残れ!
宇都 雅史著 PHP研究所
以前にもご紹介したこの本だが、何度も読み返して、本当にいい内容なので、あらためて、感想を述べたい。
あらためておさらいすると、
SEO とはsearch engine optimization(検索エンジン最適化)のこと。ある特定の検索エンジン(GoogleとかYahoo!とか)を対象として検索結果でより上位に現れるようにウェブページを書き換えること。またその技術。サーチエンジン最適化とも言われる。
私自身、SEOという言葉を知ったのは、半年程前だ。
正直、なんだか怪しげで複雑な世界だと思った。
そんな中「
ビジネス・ブックマラソン」の中で、この本が紹介されており、まっとうな印象をうけたので即買って、ブログで紹介した。
実際読んでみたら、本当に真面目なビジネス書だと思った。
モチロン、プロならではの視点で、本当に効果のある、検索エンジン最適化の具体的手法を、その理由も含めてわかりやすく書いてある。
また、私たち素人の知らない裏の世界を垣間見ることができたり、その危険性を回避する方法もちゃんと載っている。
それにしても、前回、このブログでこの本を取り上げたとき、おそらくタイトルに「SEO」という言葉があったためか、怪しげなサイトからのトラックバックをいただき、消去に忙しくなった。
著者はこういう。
はっきり言わせていただくが、裏技は存在しない。裏技と同じような意味を持つ「最強のテクニック」という表現も、サッパリ意味がわからない。
情報武装が出来ないサイト運営者の弱みにつけこみ「裏技・裏テクニックをお伝えします!」というような煽るキャッチを見ると吐き気がする。
(本文より引用)
*注*
文脈上、ここで書かれているのは、怪しい意味での「裏技」のこと。
私も、へんな勧誘のサイトの「あなただけに教えます」「いまなら○○円でセミナーに参加できます」「アフィリで月○○円稼ぎましょう」といった言葉に、吐き気がする。
やがてこの本を読みすすむうちに、「コンテンツで勝負」(SEOの場合は、情報の質と量、利便性など)ということが書かれていて、「あ、ソフト産業と同じだな」と思ったのだ。
我々ソフト産業も、ソフトが命だ。
ソフトが商品であり、その商品がいい商品でなければ、どんなに宣伝をしても、駄目なのだ。
そう、検索エンジンでは、あたりまえだが、上位検索ページは、情報の質と量のレベルで選ばれるのだ。
それも自分本位ではなく、お客様本位の情報だ。
すべてのビジネスと同じように、求められている商品、サービスをタイミングよく提供することが大切なのだ。
一度ならば、広告に騙されることもある。でも、お客様は馬鹿ではない。商品やサービスの質という幹がなければ、どんなに枝の部分で努力をしても木は枯れてしまうのだ。
そして最後の方にこうある。
数年前の検索エンジンマーケティングの世界。
そこには、真面目な商人が活躍する姿はなく、検索エンジンの弱点をつくサイトが活躍していました。
ところが、ここ数年の間に検索エンジンの精度は、驚異的なスピードで進化を遂げ、サイトを評価する視点が人に近づいています。
そうです。
真面目な商人が勝つ時代になってきたのです。
(中略)
もしかすると、情報化社会というのは、真面目な商人が自然に勝つ環境なのかもしれません。
(以上、本文より引用)
私もそう思う。
わけのわからない専門用語が飛び交うSEOの世界で、
本書はそれらとは一線を画す真面目なビジネス本だ。
莫大な情報の中で、流されず、地に足をつけたビジネスし、
まっとうな成功を手にする為の必携の書。