素敵な老紳士

散歩をしていると、色々な人に出会う。

親しみを込めて、質問してくる人には
誠意を持って応えているけれど、
時々、とても傷つくことがある。



寿命はどのくらいですか？
大きいのは、短いですよね？

デリカシーのかけらもない事を大まじめに聞いてくる・・・

いつまでも、元気で、長生きしてほしいと
それだけを願っているのに。



人間と同じで、その子によって違います
と言って、去るのだが・・・
一日中、やり場のない気持ちにつきまとわれる。




先日、そんな事のあった後、
ピレニアンですか？と問いかけてくる老紳士に出会った。

「とても、おとなしいんですね」 と少し、驚いている。

何かにつけて、
保健所に持ち込まれる犬たちのことが
真っ先に浮かぶ思考回路になっているためか、
安易に飼えると思われないよう、
身構えてしまう今日このごろ・・・

「普段は、おとなしいのですが、やる時はやるんですよ」 と強調すると、

老紳士は、静かに返した。



「人も、そうありたいですね」


本当に、そうですね・・・

爽やかな気持ちが、戻って来た。


　　


今日も会いに来てくれて、ありがとう


ポチッとしてね

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