ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

犬を呼ぶ馬

2014-10-21 | お散歩
青空がどこまでも澄み、心地いい風が吹く。
5月以来、久しぶりに訪れる海の中道海浜公園。

開園よりも早く来た。
なのに、何だ?何だ? この人の多さは!

うっかりしていた。
この日は、入園無料の日だった。



でも、大丈夫! 園内は広大。
人の多いところを避けながら、ゆったりと歩く。
スタコラ、スタコラ・・・
Zionはだんだん駆け足になる。
勇み足で向かう先は・・・



やっぱり、ここだ。
この日、馬場にいたのはジュンくん。
とてもおとなしくて、走って遊んでくれそうもない。
しかし、Zionが遠ざかると・・・
ヒヒ~ン、ヒヒヒヒ~ヒヒ~ン!大きな鳴き声。



すると、Zionは飛び跳ねるように走り戻る。
遊び心は、いつまでも童心そのもの。
無邪気な仔犬の頃とあまり変わっていない。



ねぇ、呼んだ?

Zionが遠ざかると、またヒヒ~ン!
すると、また走り戻る。

ねぇ、呼んだ?

Zionがやって来ると、顔を出しながら草なんか食べたりして・・・
また遠ざかると、やっぱりZionを呼んでいるように聞こえた。
ここにいてほしいのかな? 寂しいのかな?
それとも、仲間に知らせている?
面白いポニーのしぐさ。



陽ざしが降り注いで、眩しいコスモス。

木陰では、優しそうなお母さんがランチの準備をしていた。
暑くなったZionは木陰に近寄ると、
その敷かれたばかりのレジャーシートに
当然のように、どてっと伏せるのだった。
あちゃ~


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




超大型犬と結婚パーティ

2014-10-16 | お出かけ・旅
Zionがウェディング・パーティに招待されました。

途中で飽きたりせず、ちゃんとお行儀よく出来るでしょうか・・・
一応、色々な場合を想定しながら、お祝いの出席を決めました。



音楽やMCの声が大きく響き、スポットライトが輝く。
たくさんの給仕スタッフが忙しそうに歩きまわる。
楽しそうな笑い声やざわめきの中・・・

例えば、大音量の音楽隊率いるパレードでは、
趣旨を理解し、行進に集中することが出来ますが、
せいぜい1時間ちょっとで終わります。
ここでは、これから3時間、品格を保ちながら静に徹するのです。
Zionは考えて行動するでしょうか。



どたっと音がしたと思ったら、
ずっと立ったままだったZionが、寝ていました。

日頃から人の食べ物を欲しがることはなく、
ここでも料理には全く無関心、ひたすら眠る作戦を選んだようです。

そして、歓談の時間に人々に話しかけられると、むくっと起きて対応、
写真撮影にも辛抱強く、応じていました。
無愛想ながら・・・(笑)



宴のクライマックスは、ふたりから両親への手紙。
照明が落ちて会場が静寂に包まれると、
Zionは起き上がり、テーブルに近寄って来ました。
クロワッサンをじ~っと見ています。
お腹すいたんだね・・・こんなこともあるんだと新たな驚き。

Zionはこっそりもらうと、最後の挨拶の粛々とした雰囲気を無視して
また、気持ちよさそうに眠るのでした。



そして、出席者全員で記念写真を撮り終えると、
Zionはそれまでの緩慢な動きから一転、素早い足取り。
体は帰る方向、みなさま、ごきげんよう。

こんなZionだったけど、お祝いの気持ちは伝わったかな?

外は台風19号が迫っていました。
雨ニモマケズ、風ニモマケズ・・・
きっと、それさえ味方につけて・・・
船は走り出しました。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




犬の言葉

2014-10-10 | 生態・行動
向こうから犬が来る。
飼い主に連れられているのは、おとなしそうな中型犬。
その犬は普通に散歩をしているだけなのに・・・
Zionは見た瞬間から形相を変え、怒り出した。

こんな時、ストップの声はただの追い風、
私は沈黙でリードに最大の力を込めながら思った。
両者のボディランゲージを一言だって見逃さないぞ。



犬は本来、争いを好まない動物だ。
自分にとって好ましくない状況になった時、
緊張、恐怖、ストレスなどを感じた時、
相手や自分を落ち着かせるカーミングシグナルを出して、
回避したり和らげたりすると考えられている。

これはノルウェーのTurid・Rugaasさんが
犬のボディランゲージの中でも特に注目する行動として研究、
著書「カーミングシグナル」で詳しく解説している。



先日出会ったG・シェパードちゃん。
初めは後ろから横に回ってZionに近づき、興味を示すものの、
尻尾を水平にしていることから、どんな行動に出ようか迷っているようだ。
そんな気持ちを感じとるZionは、終始、顔をそらし、
自分は無害だと伝えている。

体の大きな犬は一見、威圧的に見えるかもしれないが、
よく見ていると、相手に対し敵意はないというシグナルを
実は頻繁に出していると思う。

大型のオス同士になると、一定の距離を置き、
相手に興味がない素振りをしていることもある。
これはお互いのカーミングシグナルを読み合い、
無益なストレスを回避する行動と思われる。
こんな時は敢えて近づけたりせずに、見守りたい。



初めの話に戻ろう。
ただおとなしく散歩をしている犬に
Zionは何故、怒らなければならないのだろう?
その犬は、無邪気に興味のままに近づいて来た。
正面からZionの目を見据えながら・・・

つまり、ケンカを売られている。
Zionはそう思ったのだろう。

しかし、相手はケンカを売ったつもりはない様子。
きょとんとしながら、さらに近くに来ようとするのだった。
犬の言葉がうまく使えていないよ・・・
教えてあげたいけれど、こればっかりは犬から学ぶしかないのである。



ボディランゲージで意志や感情を伝える犬たち。

様々な仕草や表情、鳴き声など全身を使ったその表現は、
同じように見えても状況によって違う意味を表わし、
その行動をとったから、必ずその意味を表すという
単純なものではないようだ。

言葉を正しく理解するには、犬の行動の流れと
全体的な状況を読みとる観察力が必要になる。
咄嗟に起こる一瞬を見逃さないことはとても難しい。

もっと犬の言葉を読み取る力を養いたいと思う。

人を大好きになってくれた犬たちが
人のもとで心穏やかに過ごせますよう・・・
本当の気持ちが知りたい。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




活火山への思い

2014-10-01 | 社会
久住高原を彩る花公園から九重連山を望む。
一等三角点を持つ百名山にも選ばれている久住山を中心に
どこまでも穏やかな佇まいを見せる山々・・・



一方で、九重連山は日本に110ある活火山のうち
常時監視が必要な47の中に入っている火山群でもある
ということをあらためて思い返した。

27日に水蒸気噴火した御嶽山。
戦後最悪の火山災害・・・

九重連山・硫黄山でも1995年に水蒸気噴火している。
現在も絶えず白い噴煙が立ち上り、辺りにはかすかに硫黄のにおいが漂う。
阿蘇の活発な噴煙もまた、親しんできた山の風景だ。


( 2012.11.3 阿蘇・中岳8合目付近から見る火口の噴煙 )

阿蘇・中岳ではガスの発生により、
一時的な入山規制が細かく行われているが、
噴煙は危険な感じと言うよりも、迫力のある阿蘇の風景として心引かれる。
過去の噴火の凄まじさを私は知らないのだ。



扇ヶ鼻、肥前ヶ城、星生山、久住山、稲星山、白口岳・・・
久住山がほぼ真ん中に見える。

3月の残雪の頃、Zionと共に登った時とはまた表情が違う。
その一歩一歩は、まさに一期一会。
それ故、また違う一歩に出会いたいと思う。



高原の花たちは生き生きと咲き誇り、本当に美しかった。
夕方に近づくにつれ、冷たい空気が久住高原を包む。
Zionは花の中での撮影にいやいやつき合うと、
遠くへ遠くへ歩き、まだ帰りたくないと何度もダダをこねた。



自然が猛威を振るう時、人の力の小ささに愕然とする。

こんな時、生死の境は運だとしても・・・

専門家は真に有効な防災情報をどれだけ発信できるか。
人々はその情報をどれだけ受け取れるか。

ハザードマップの確認とともに、
それは、強運を味方につけることが出来るかもしれない
大切な備えであり、課題だと感じた。

そして、今は祈るしかない・・・
どうか御嶽山での救出活動が進みますように・・・



今日も会いに来てくれて、ありがとう!