ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

期待に満ちて

2016-12-29 | 生態・行動
どの散歩道をどう歩けば、Zionを嬉々とさせることが出来るだろう・・・



Zionは、続けて同じ道を選ばない。
違う道であっても、お決まりのコースはつまらない。
今日は今日のわくわくする道へ迷い込むように、
毎日、期待に満ちて歩きたいのだ。

元々、自分の判断を貫こうとする頑固な性質を持っているが、
9才になり益々、そんな気持ちが強くなっている。

年の瀬の慌ただしさの中、こちらの都合の良い道順を納得してもらった時の
あのつまらなそうな生気のない態度と言ったら・・・

そんなに面白くなくさせる私は、分からず屋で余裕のないココロの狭~い人。
そう思わせるZionのオーラ。



あそこの角を右に曲がった方がいいかも・・・
それなら、その手前で左にダッシュしよ。

明日は、Zionの好きなように歩いていいよ。
ほんと?やった~!

心を読み合いながら、歩く道。

そんないつもの道を踏みしめる。



風がなく暖かく感じた日のワントーン。
次の日のみぞれ混じりの冷たい雨がうそのよう。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!





シオン、ガウる

2016-12-25 | 生態・行動
クリスマス・イヴのこと。
予約していたお店にケーキを取りに行く途中、
近くにある大名町教会に立ち寄った。
ミサまで、まだ何時間もある。
誰もいない聖堂にパイプオルガンの音だけが厳かに響く。



扉の外から、Zionがこちらを覗いているのが見えた。
通りがかったシスターの笑顔。
穏やかなクリスマスの日。



用事を済ませ、天神の公園を散歩していると、
オスのラブラドール・レトリバーに出会った。

Zionは、尻尾を横に大きく振っている。
歓迎モードに安心する一方で、ラブは尻尾を上げて小刻みに振動。
緊張、警戒のサインは見て取れたものの、
鼻を突き合わせた後、においを嗅がせてくれたので、
私は、この状況を甘く見てしまった。

Zionがしつこく嗅ぐと、ラブがかすかに唸った。
その瞬間、Zion、ガウガウガウ!!!

Zionは咬みはしないけれど、
ラブが応戦し、お互いのリードが絡んでしまった。
両者は離れることが出来ず、ガウガウ言い合うしかない状態に見えた。

それでも、Zionが猛烈な力で主人を引っ張り回し、
ラブの飼い主さんもリードを持っているのが精一杯。

私は、とっさに体の小さい方を全身で抱き留めた。
ごめんね、ごめんね。
そう言いながら、ラブの体を動かないようにすると、
Zionもすぐに冷静になった。

絡まったリードをほどきながら、ラブの飼い主さんに謝罪した。
犬たちにはそれぞれ言い分があったのだから、どちらが悪いという問題ではないが、
大きな体で圧倒したのは、Zionらしくなかった。



帰り道、カフェで休憩。
むすっとしているようなZion。
実は、お腹がすいているだけ(笑)

教会の近くまで戻って来ると、カリヨンの音が響いた。
やっぱり、穏やかなクリスマスの日。
美しい音色だね・・・


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!



9才の誕生日

2016-12-18 | お誕生日
誕生日のプレゼントは、今年も一日中お散歩券。
お弁当やおやつを持って、気の向くままに一日を過ごそう・・・
そんなつもりでいた誕生日の前日、Zionに異変が起こった。

朝5時半、目覚めたZionの様子がおかしい。
いつもなら、寝室のある2階から、
何かしら外の物音に吠えながら、元気よく階段を下りて来る。
それが、促しても促しても、階段を下りないのだ。
そして、散歩という言葉にも反応せず、また眠りにつくのだった。

どこかが痛そうな様子ではないものの、一大事だと思った。
かかりつけの病院は休診日。
それでも9時になったら、電話してみよう・・・
それまでの間、私は訳も分からず、ただ言葉をかけながら、
Zionの四肢や馬尾神経のある尻尾のつけ根を撫で続けた。

病院に電話すると、つながった。
運よく担当医が出勤していて、すぐに診てくれるという。
しかし、どうやって連れて行く?
相談しているその時だった。

むくっと起きて、ドドド~ッと階段を下りて行く姿・・・
ええ~っ?
いつものZionがそこにいる。

病院では、血液検査やエコー、触診、歩き方チェックなど
その日に出来る限りの検査をしてくれたが、異常はなかった。
いったい、何だったんだろう・・・
起き抜けに関節が少し動きにくくなることはあるそうだ。
ともかく、散歩は走ったりせず最小限にし、様子を見るということになった。

そして、次の日。
誕生日は、冷たい空気と穏やかな陽ざしが心地よい日だった。
少しだけ歩いて帰ろう・・・
そう思いながらも、Zionの要望を出来るだけ聞くつもりで散歩に出た。

Zionは丘を越え、鴻巣山に向かって歩き出した。
大丈夫だろうか・・・
アップダウンに富む道だが、Zionはこのコースをよく知っている。
Zionのペースに合わせよう・・・

Zionは4時間かけて、約10キロの道を歩き、納得して家路についた。
散歩は最小限・・・忘れたわけではなかったが、
私にはZionに歩くなとは言えなかった。

そして、Zionはいつもと変わりなく、元気いっぱいだった。
そんな9才の誕生日。

とても、とても、いい日だった。



画像は、それから10日後のZion。



やっぱり、この日も・・・
先生の言うこと、全然きいてない・・・(汗)


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!